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SatomimagaeとEuan Alexander Millar-McMeekenによるコラボレーション・デュオYOALのデビュー作『Gloaming』が5月8日にリリース、Satomimagae出演ライヴ4公演も決定

Photo Credit: Norio

Photo Credit: Norio

東京を中心に活動するミュージシャン/ソングライターSatomimagaeと、スコットランドのミュージシャンEuan Alexander Millar-McMeekenによるコラボレーション・デュオ、Yoalがデビュー・アルバム『Gloaming』を2026年5月8日にリリースすることが決定した。あわせて、Satomimagaeの出演ライヴ4公演も発表されている。

 

Satomimagae and Euan Alexander Millar-McMeeken’s collaborative duo Yoal to release debut album Gloaming on May 08, 2026

Photo by Photo by Norio, Georgina Cook

Photo by Photo by Norio, Georgina Cook

YOALはスコットランドのミュージシャン Euan Alexander Millar-McMeeken と日本の Satomimagae によるプロジェクト。Euanが自身のプロジェクト Glacis 名義でのアルバム『Interpretations』のためトラックのリミックスをMagaeへ依頼したことがきっかけでメールでの交流がスタートした。音楽的な対話から、日常の観察やお互いの文化的環境への好奇心へと発展した交流がやがてアルバムを共作するきっかけとなった。

無意識のうちに、または意識的にそれぞれの故郷の伝統的なフォークの手法を取り入れることによって、このコラボレーションは英語と日本語の感性の交差する場となった。メロディ、テンポ、トーンに両文化のフォークが響いている。

『Gloaming』は音による交差、またそれと同様に対話と文化的な交差によって形作られた。物理的な距離が隔たりではなく繋がりとなったことで、英語と日本語の影響が共存し、それが親しみやすさや心の交流の感じられる一つの慎ましい音楽作品へと融合していった。

『Gloaming』はLost Tribe Soundによる三部構成の Moss & Melee アルバムシリーズのうちの一枚となっている。このシリーズでは他に Seabuckthorn, Daniël Jolan (‘t Geruis), Civic Hall (Craig Tattersall & Euan Alexander Millar-McMeeken), Corrado Maria De Santis, Arrowounds, Rafa Ramos Sania, 他の新作がリリースされる。200枚限定のCDエディションは、厚手で高品質の両面プリントされたWジャケットに収納され、日本語と英語の歌詞ブックレットが付属する。


Artist: Yoal (Satomimagae & Euan Alexander Millar-McMeeken)
Title: Gloaming

Label: Lost Tribe Sound
Cat#: LTS-094
Format: CD / Digital
Release Date: 2026.05.08
Pre-order: https://satomimagae.bandcamp.com/album/gloaming

01. Tori
02. The Sea of Gold
03. The Sun’s White Wind
04. Actias Aliena
05. Miles Apart, Seconds Away
06. I’ll Give You the Sun
07. Kizashi
08. Drifting Like a Leaf into the Flames
09. I’m Still Hollow
10. Creeping
11. Imagine What Her Eyes Have Seen
12. Ohayo
13. Tulips

Written and performed by Euan Alexander Millar-McMeeken and Satomi Magae
Peter Hollo plays cello on tracks 3 and 11 Mixed by Satomi Magae
Mastered by Ian Hawgood Cover photo by Jesse Narens
Press Photo by Norio, Georgina Cook
CD Design and layout by R. Keane

 


 

Flyer Design by WWFG

Flyer Design by WWFG

3月から5月にかけてSatomimagaeが出演する4公演が決定しております。
詳細は以下をご確認ください。

 

BANG


日程:2026年3月20日(金・祝)
時間:OPEN/START 17:00 / CLOSE 23:00
会場:三軒茶屋・space orbit 東京都世田谷区太子堂5-28-9 B1F
料金:¥2,500(1ドリンク込)
チケット:https://tinyurl.com/5n7askbf

LIVE:
Satomigamae

DJ:
Sebun
Ryo Ichihara
Temple Mercy

ボードゲーム:
face!!

 


霊障 vol.6


日程:2026年3月22日(日)
時間:OPEN 14:00 / START 14:30
会場:渋谷・WWW X
料金:ADV ¥4,000 ※別途1ドリンク代
チケット:https://livepocket.jp/e/moreru20260322

出演:
moreru
mizuirono_inu
iVy
DC
soccer.
BBBBBBB
三上寛
魚住英里奈
Satomimagae
zzzpeaker

 


satomimagae in osaka
2man show


日程:2026年4月12日(日)
時間:OPEN 18:00 / START 18:30
会場:難波ベアーズ 大阪府大阪市浪速区難波中3-14-5 新日本難波ビルB1F
料金:ADV ¥3,000 / DOOR ¥3,500 / U-23 ¥2,000
チケット:nambabesrs@gmail.com

出演:
Satomimagae
長濱礼香with須原敬三

 

“ambient room”
Curated by BIAS & RELAX adv.


日程:2026年5月9日(土)
時間:OPEN 17:00 / START 18:00
会場:代官山・UNIT
料金:ADV ¥5,000 / DOOR ¥5,500 ※別途1ドリンク代

<TICKET INFO>
https://eplus.jp/ambientroom/

出演:
Takuro Okada Sextet
maya ongaku
BudaMunk
Satomimagae

主催/企画/制作:BIAS & RELAX adv.

 

 

Satomimagae:

東京を中心に活動しているアーティスト。暖かさと冷たさの間を行き来する変化に富んだフォークを創造している。White Paddy Mountainより2枚のアルバムをリリースした後、2021年にNYのRVNG Intl.へ移籍して4枚目のアルバム『Hanazono』を幾何学模様のメンバーが主催するGuruguru Brainと共同リリース。国内外のアーティスト達とのコラボレーションを経て、5作目となる『Taba』を2025年春にRVNG Intl.より発表。

Website: https://satomimagae.jp
Twitter: https://twitter.com/satomimagae
Instagram: https://www.instagram.com/satomimagae/
Bandcamp: https://satomimagae.bandcamp.com/


M. Sageが2025年のアルバムの『Tender / Wading』に収録された楽曲を拡張したオリジナル・バージョン「Open Space Properties (Pasture Suite Edit)」を自身が手掛けたヴィジュアライザーと共に公開

photo by lynette sage

photo by lynette sage

アンビエント・ジャズ・カルテット、Fuubutsushiのメンバーとしても活動するM. SageことMatthew Sageが、2025年のアルバムの『Tender / Wading』に収録された楽曲を拡張したオリジナル・バージョン「Open Space Properties (Pasture Suite Edit)」を自身が手掛けたヴィジュアライザーと共に公開。

「Open Space Properties (Pasture Suite Edit)」は、2025年の傑作アルバム『tender / wading』で初めて発表された楽曲のオリジナル拡張版。位相のずれるフレーズやさまよい続けるメロディが渦を巻きながら、乾いた牧草地の空気へと散っていく、アルゴリズム的な構造に抗うロングフォームの音の旅が繰り広げられる。そこには、幻のような裏野原の風景が広がっている。

18分にわたってゆったりと展開するこのトラックは、穏やかな生命力と自然の根源的な営みに満ちた輝きを放つ。アコースティック・パーカッションの脈動の上で、つま弾かれるピアノと揺れるようなクラリネットの旋律が息づき、温かな余白のあいだで反復されながら、ゆっくりと意図的に積み重なっていく。それぞれの循環する瞬間は、オリジナル曲が持つ解放的な精神をさらに押し広げながら、時間の感覚を大胆に組み替え、「壮大な地平線と向き合いながら、十分な時間をかけ、ゆっくりとそこに立ち続けること」によって生まれる大地への意識を呼び起こす。

この楽曲は本日、Sageによるビジュアライザーとともに公開された。「Open Space Properties (Pasture Suite Edit)」は現在、すべてのデジタル・プラットフォームで配信中。BandcampではPay What You Want形式での入手も可能となっている。

 

M. Sage new single “Witch Grass” out now


Artist: M. Sage
Title: Open Space Properties (Pasture Suite Edit)
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Format: Digital Single
Buy/Listen: https://orcd.co/kkdqbpx

M. Sage – Open Space Properties (Pasture Suite Edit) [Official Visualizer]
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=8k6aSIT2pgA

 

M. Sage new album “Tender / Wading” now on sale


Artist: M. Sage
Title: Tender / Wadings
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Cat#: ARTPL-239
Format: CD / Digital
CD Release Date: 2025.09.26
Price(CD): 2,200 yen + tax

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック3曲収録

※解説付き


「僕はただ、草むしりをしながらヘッドフォンで聴きたい音楽を作っているだけなんだ」
即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)のメンバーでもあり、現代アンビエント〜エクスペリメンタル・ミュージックのシーンにおいて中核を担うMatthew Sage(M. Sage)の2年ぶりのニュー・アルバムが完成!ピアノとクラリネットを軸に、ギター、モジュラー・シンセサイザー、パーカッション、そして自宅周辺で録音されたフィールド・レコーディングが彩りを添えるこのアルバムは、生命力、ラディカルな柔らかさ、そして故郷が変わってしまったとしても、故郷に帰ってきたような安心感を、壮大かつ静謐に描き出している。

2010年代初頭以来、SageはGeographic North、Orange Milk、Moon Glyphといったレーベルからのリリースを通して、様々なサウンドの方向性を網羅した独特な音楽カタログを構築し、そのたびに批評家からの注目を集め、熱心なリスナーを獲得してきた。2023年には、即興アンビエント・ジャズ・カルテットFuubutsushi(風物詩)での活動と時を同じくして、RVNG Intl.からのデビュー作となる『Paradise Crick』をリリースし、現在、新たなソロ活動と方向性を提示している。

『Tender / Wading』は、シカゴで約10年間過ごした後、コロラドに戻ってきたSageが、故郷から30マイル離れた場所で、彼の家族と共に数エーカーの荒れ地を耕作している姿を追った作品。前作の人工的な音世界とは対照的に、Sageは新たな成長を促し、家庭生活の構造に疑問を投げかけ、汚れと汗で曇った現在のレンズを通してかつての自分の足跡を理解するという行為から芸術を生み出している。

Sageは、自分自身の異なるヴァージョンを見る感覚を、哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの有名なウサギ・アヒル理論に例える。「同じ絵ですが、あなたが誰で、どこにいて、いついるかによって、ウサギに見える人、アヒルに見える人、あるいは両方に見える人もいます」とSageは説明する。ここには、被写体であり鑑賞者でもある彼が、馴染み深い風景に戻り、パートナーであり親として、雑草を刈り取り、外来種や害虫の蔓延、固まった粘土質の土壌に打ちのめされ、その優先順位が根本から変わってしまった様子が描かれている。それでも、もう一人の自分がそこにいる。狡猾な学者で、よくミームで考え、ポケットの中のスマートフォンの誘惑を感じる。 「このアルバムは、そうした認識の変化を察知し、跳ねたり鳴いたりする余地を与えることについてです。」

Sageのスタジオでインターメディアの実践を導くのは、内なる子供心である。スタジオは、2022年の大引っ越しの後、家全体をDIYで改装した際に改造されたポールバーン。スタジオでは、詩が絵になり、裏庭の彫刻になり、さらにその先へと進み、鳥のさえずりへのおどけた冒険やクラリネット習得の挑戦を楽しむことが、真剣な音楽へとつながっていく。「私が発見したのは、これらすべてを結びつける線があるということです」と彼は言う。「そしてこのアルバムには、頑固な楽観主義と希望が溢れていますが、同時に、私たちが今いるこの最終段階の瞬間に立ち会い、そのレトリックに対処しようとしていることも含まれています。」

『Tender / Wading』で、Sageは独特のサウンドを展開している。牧歌的なフォーク・コスミッシュ、フロントレンジの瞑想的なエレクトロ・アコースティック・バーン・ジャズ、そして淡い水たまりのブルースと錆びたオイル・ドラムの赤みが溢れるサウンドだ。ほとんどの曲は、1910年にシカゴで製造された、前の所有者が残していった、ネズミが住み着いた、不思議なハミルトンのアップライトピアノから生まれた。この楽器との偶然の出会いは、ウィンディシティとのつながりだけでなく、Fuubutsushi以降、Sageの作曲手法が進化してきたことを考えると、まさに宇宙的な響を帯びていた。彼は、キーボードを弾くことに慣れ、10代の頃愛用したドラムキットに、より心地よく向き合うようになり、木管楽器の空間にふさわしく、自然と意図的なものを受け入れ、音楽に最初からより構造的な重厚さと温かさを与えている。

本作のM. Sageは、研ぎ澄まされたメロディックなフレーズとコード進行の聴力で、過去のスタジオ実験と即興演奏を融合させ、いつものように膨大なデモ音源を9曲に絞り込んだ。静電気の中を泳ぐ森のヒキガエル、ざわめく草、溝に落ちる雨、月明かりの下でワルツを踊る星座など、彼の世界観構築の特徴は健在だ。『Paradice Crick』の世界が魔法リアリズムとデジタル・ファンタジーから生まれたのに対し、『Tender / Wading』は人間の経験からより直接的に切り取られている。

彼は、この作品が高度にコンセプチュアルな作品だという見方を即座に否定する。「僕はただ、草むしりをしながらヘッドフォンで聴きたい音楽を作っているだけなんだ」。ウサギとアヒルが主張するように、それは深くパーソナルでありながら抽象的でもある。21世紀の実験アーティストによる、魅力的で自然な方向転換と言えるだろう。彼の遺産はリアルタイムで形作られ、成長し続けている。


TRACK LIST:

01. The Garden Spot
02. Witch Grass
03. Chinook
04. Wading the Plain
05. Open Space Properties
06. Telegraph Weed Waltz
07. Fracking Starlite
08. Field House Deer (Mice)
09. Tender of Land
10. Tender of Land (Patrick’s Version) (Bonus Track)
11. Watering Twig (Bonus Track)
12. Two Sleets (Bonus Track)

 

M. Sage:

Matthew Sage は、ミュージシャン、インターメディア アーティスト、レコーディング エンジニアおよびプロデューサー、出版社、教師、パートナー、および親です。 2010年代初頭から、コロラドとシカゴの間で、彼は遊び心のあるニュアンスのあるベロシティと完成主義的な感性を備えたプロジェクトをレンダリングし、多角的な実験的なスタジオ・ミュージックの特異なカタログ輩出してきた。

コロラド州で生まれ育ったSageは、ドラムやギターなど、手に入る楽器は何でも演奏して育ち、中学から高校にかけてバンドに参加した後、インターネット上のDIY音楽文化に出会った。大学在学中にテープ・レーベルPatient Soundsを設立し、100を超えるアーティストの音楽をリリースするとともに、M.Sageとして、またFree Dust, Professional Flowers、Starling Murmurations、RxRy、Wellington Downsの名義で作品をリリースしてきた。2014年、Sageはシカゴに移り、シカゴ芸術学院の大学院に進学し、ライティングとインターメディア・アートを学ぶ。自宅のスタジオでの練習から、Sageは合成の世界にのめり込み、多くの一般的な手法やスタイルに手を出し、しばしばフィールド・レコーディングやシンセサイザーやエレクトロニクスで製作したサウンド・デザイン要素を取り入れた。Patient Sounds、Geographic North、Florabelle Records、Noumenal Loom、Orange Milk、Moon Glyph、Past Inside The Presentなどの著名な実験的レーベルから、着実に自信のプロジェクトを発表し、The WireやNPRなどのでも注目されるようになる。

2019年のレーベル10周年にPatient Soundsを閉じ、その1年後に共同音楽プロジェクト、印刷物、その他の放送・出版実験のためのインプリント、cached.mediaを立ち上げた。パフォーマーとしてのSageは、図書館や美術館、その他の型破りな空間を好み、カリフォルニア州パサディナの日本茶庭園で畠山地平のためにオープニングを行ったのは最近のハイライトである。また、The MoMa、The Whitney、シカゴ美術館などメジャーなアート施設のためにサウンドデザイン、インスタレーション、オリジナル楽曲を制作している。
Sageと彼の家族は現在、コロラド州の田舎に住んでいる。そこから、5年前に最初に想像されたデジタル森林風景の目的地であるであり、彼の世界を構築するエレクトロ・アコースティック・クラフトの集大成の『Paradise Crick』が2023年に名門RVNG Intl.よりリリース。そしてこのたびRVNG Intl.から2作目となるアルバム『Tender / Wadings』が完成した。

また、2020年には遠方の友人達と即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)を結成し、そのメンバーとしても活動し、コンスタントに作品を発表している。


Félicia AtkinsonとChristina Vantzouが4/10にRVNG Intl.からリリースするコラボレーション・アルバム『Reflections Vol. 3: Water Poems』からセカンド・シングル「Shines for Eternity」が公開

Photo Credit: John Also Bennett

Photo Credit: John Also Bennett

詩やフィールド・レコーディングを織り込んだエレクトロ・アコースティック作品で独自の表現を築いてきたFélicia Atkinsonと、映像的な感覚とオーケストラルな響きを横断しながらアンビエントの地平を拡張してきたChristina Vantzouが、4/10にRVNG Intl.が企画する現代コラボレーション・シリーズ「Reflections」の第3弾としてリリースする『Reflections Vol. 3: Water Poems』からセカンド・シングル「Shines for Eternity」が公開。

『Reflections Vol. 3: Water Poems』で、Félicia Atkinson と Christina Vantzou は、友情と大気のように漂う芸術性を儀式的な集中へと昇華させている。スポークンワードが立ち上げる環境と、オーケストラ的な想像力が支流のように流れ込み、ひとつの大きな流れとして結晶する。その結果生まれたのは、海、空、石に根ざした、夢見心地の楽曲とサウンドスケープのコレクションだ。エレクトロアコースティックな楽器編成、声、そして環境音を通して、『Water Poems』は、日常の親密さと、あらゆる生命がほどけ出てくる海の謎のあいだにあるような、潜在意識の空間へとリスナーを誘う。

「Shines for Eternity」は、夢のような入浴、あるいは浄化の儀式を想起させる。柔らかな水しぶきや滴りがもたらす馴染み深い親密さは、ささやくような言葉、ピアノ、ベル、シンセが織りなす網目の中で抽象化されていく。電子的な処理が幻想性をいっそう深め、Atkinson と Vantzou が巧みに立ち上げる“耳のためのシネマ”が広がる。翼のある生き物が、見えない泉の水面をかすめるように飛び、サウンドスケープの上を横切っていくかのようだ。「私たちは水である」と、オラクル(神託者)が断言する。

 

Félicia Atkinson & Christina Vantzou‘s new single “Shines for Eternity” out now


Artist: Félicia Atkinson & Christina Vantzou
Title: Shines for Eternity
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital Single
Buy / Listen: https://orcd.co/978boje

Félicia Atkinson & Christina Vantzou – Shines for Eternity [Official Audio]
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=pqLalRvYBp8

 

Félicia Atkinson & Christina Vantzou’s “Reflections Vol. 3: Water Poems” out on April 10, 2026.


Artist: Félicia Atkinson & Christina Vantzou
Title: Reflections Vol. 3: Water Poems

Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Cat#: ARTPL-252
Format: CD / Digital
Release Date: 2026.04.10
Price(CD): 2,200 yen + tax

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック4曲収録
※解説付き予定


海を“人格”として見つめ、声と息遣い、環境音がひそやかに波打つ。Félicia AtkinsonとChristina Vantzouが友情と想像力を儀式のように編み上げたコラボレーション・アルバム

2009年に出会った Atkinson と Vantzou は断続的にコラボレーションを続けてきたが、2019年にパリ・フィルハーモニーで行われたコンサートが、本作の直接的な契機となった。現在はそれぞれ海沿いに暮らしており(Félicia は英仏海峡沿岸、Christina は地中海沿岸)、海は自然と彼女たちのミューズとなった。「海は単なる絵葉書的な存在として捉えられているのではありません」と Atkinson は語る。「むしろ、一人の人格のようなもの。エネルギーであり、謎であり、海辺に生きる人間として日々向き合う複雑な存在なのです」。大地や海岸線との対話のなかで、彼女たちの言葉と音の生成は聖礼的な性格を帯びていった。「奉仕の感覚、儀式的な感覚が、この作品には深く流れています」と Vantzou は述べる。「以前にも感じたことはありましたが、Félicia と制作するこのプロセスの中では、より強く感じられました」。

声、息遣い、水的なテクスチャーが『Water Poems』の海洋的な神秘性を特徴づけている。Vantzou にとっては新たな試みであり、Atkinson の作品においては長年の特徴でもあるスポークンワードは、ここでは互いに、そして水辺そのものに語りかけるような関係的な親密さを獲得している。言葉は2年をかけて共同で組み立てられ、根源的な無垢さをもって、生命の中を流れる見えない浮力や潜在的な流れへと意識を導く。「なぜ船は浮かぶのか? なぜ飛行機は飛ぶのか? なぜ身体は泳げるのか? なぜ人は夢を見るのか?」。至近距離で録音された声とフィールドレコーディングから始まった音像は、シンセサイザー、ゴング、メタロフォン、ピアノ、ヴィブラフォン、ローズ、ギター、メロトロンへと広がっていった。

冒頭曲「Film Still / The Sea」における潮の満ち引きを思わせるピアノは、アルバムの潜在意識的な水域へと聴き手を引き込む。この曲には、Vantzou がデルフォイで録音したフィールドレコーディングが含まれており、ピュティアの神託で知られるこの地に、彼女のギリシャ的ルーツがさらなる層を加えている。地質的な記憶を声として立ち上げるこの楽曲、そして『Water Poems』全体は、海岸保全と海辺とのより深い関係性を呼びかけている。本作の収益の一部は、ギリシャ地中海を対象とした非営利の保全プログラム「Arion」に寄付される。長年の友人でありコラボレーターでもある John Also Bennett は、アルバムの宇宙的な最終曲「Scorpio Purple Skies」において、エレクトリックギター、ラップスティールギター、そして声で参加している。豊かな編成は、本作のSF的な情景と儀式的な雰囲気を支えている。

『Water Poems』は、ギリシャのイドラ島にある18世紀の邸宅 The Old Carpet Factory、ローマの16世紀建築であるヴィラ・メディチ、そしてノルマンディーにある Atkinson の自宅スタジオ Les Dunes で録音された。歴史的な格式以上に、これらの土地が持つ具体的な時間の重なりが音楽を形作った。Atkinson は「不思議な磁力を持つ場所」に惹かれたと語る。ヴィラ・メディチでは「石や鉱物がスポークンワードの要素を導いた」という。「私たちは感覚、雰囲気、音に深く向き合っています」と Vantzou は続ける。「それが何を呼び起こし、何に仕えているのか。私たちの場合、水、空気、岩、宇宙といった生命に不可欠な基本要素に焦点を当てています」。クレタ島からファイルをやり取りしながら、Vantzou は最終ミックスを完成させた。海との接続を保ったまま行われたミキシングは、穏やかな忍耐と重要な「間」によって形作られている。

『Water Poems』は、海洋生物学者レイチェル・カーソンの言葉を想起させる。「海の縁に立つことは、地上の生命の中で最も永続的なものに近い知を得ることだ」。本作は、この海洋的な感覚を静けさと知性の源として儀式的に称えている。過激な意見と環境破壊に晒された世界において、『Water Poems』は「源の源」へと私たちの注意を向ける。そうすることで、人間の根源的で動物的な感覚と再びつながり、より深い流れに耳を澄ますための空間を開いている。


Track List:

01. Film Still / The Sea
02. A Secret
03. With / You / Movement / Creatures
04. Little Piano Rivers
05. Shines for Eternity
06. Amour, a liquid state
07. You are Porous
08. Scorpio Purple Skies (Feat. John Also Bennett)
09. Film Still / The Sea (Instrumental)*
10. A Secret (Instrumental)*
11. Shines for Eternity (Instrumental)*
12. Scorpio Purple Skies (Feat. John Also Bennett) (Instrumental)*

* Bonus tracks for the Japanese CD edition

 


エコ・アンビエント・デュオ、Green-Houseが、Ghostly Internationalと契約し、3/20にリリースするニュー・アルバム『Hinterlands』からセカンド・シングル「Under the Oak」がMVと共に公開

Photo by Daniel Dorsa

Photo by Daniel Dorsa

Olive ArdizoniとMichael Flanaganによるロサンゼルス拠点のエコ・アンビエント・デュオ、Green-Houseが、Ghostly Internationalと契約し、3/20にリリースするニュー・アルバム『Hinterlands』からセカンド・シングル「Under the Oak」がMVと共に公開された。

 

Green-House’s new single “Under the Oak” out now

Green-House – Under the Oak (Official Video)

YouTube: https://youtu.be/CJBaw1rZBn4?si=Svz65GifxmjG-wV1

Directed & Edited by Michael Flanagan

 

Green-House’s new album “Hinterlands” out March 20, 2026


Artist: Green-House
Title: Hinterlands
Label: PLANCHA / Ghostly International

Cat#: ARTPL-253
Format: CD
CD Release Date: 2026.03.20
Price(CD): 2,200 yen + tax

※ボーナス・トラック1曲収録予定
※解説付き予定


2023年の初来日も記憶に新しい、“エコ・アンビエント”・デュオGreen-Houseが、名門 Ghostly International移籍第一弾となる待望のサード・アルバム。自然と寄り添い、その繋がりを確かめ合うように、都市と野生、有機体とデジタルの境界を流麗に横断する未踏の音響風景(ヒンターランド)へ。溢れ出す“喜び”と“驚き”を鮮やかに鳴らす、新時代のマスターピースがここに。

Green-Houseとして活動するOlive ArdizoniとMichael Flanaganは、喜びを感じさせるダイナミックなシンセシス(音の合成)を通じて、人間性と自然界のつながりを探求している。

二人の共同制作は非常に深い。それはまるで迷彩(カモフラージュ)のように、周波数と表現が幾重にも重なり合う対話のプロセスだ。プロジェクトの出発点は、どちらのアーティストから始まることもある。Ardizoniがメロディを書き、Flanaganがそこに倍音(ハーモニクス)を構築していくこともあれば、その逆もまた然りだ。彼らのアイデアが二重螺旋のように絡み合い、個々の要素を超越した深淵な響きへと昇華される瞬間、そこにGreen-Houseとしての真の力が宿るのである。

名門Ghostly Internationalからの初リリースとなるフルアルバム『Hinterlands』において、彼らはその鮮やかなインストゥルメンタル・ソングクラフトをさらに洗練させ、ジャンルの枠に縛られない、より自由な躍動を手に入れた。これまでの作品よりもアクティブで打楽器的なアプローチ、そして感情豊かなエネルギーを湛えた本作。流れるような音の連なりは、聴く者の目の前に広大な景色を映し出す。『Hinterlands』は、この世界の美しさに対し、一種の「急進的で誠実な真心(radical honesty)」を持って向き合っているのだ。

2020年以降、ロサンゼルスのレーベルLeaving Recordsから数々の作品を世に送り出してきた二人は、常に環境への好奇心を抱き続けてきた。生楽器とシンセサイザー、高精細なサウンドデザイン、そしてArdizoniならではの独創的なメロディ。それらを駆使して、彼らは身近な場所から遠く離れた異郷(Hinterlands)まで、あらゆる空間を音で描き出す。

その旅は、アルバムの冒頭から鮮烈に始まる。オープニングの「Walking Through The Maples」では、生命力に満ちた複雑なレイヤーが、まるで目覚めたばかりの森を歩くような感覚を呼び起こす。続く「Mist On The Moat」は、霧に包まれた内省的な風景を描き出し、静謐な没入感を与える。

「The Cloud Table」は、本作の方向性を象徴する一曲だ。これまで以上にパーカッシブな要素が強調され、軽快なリズムと浮遊するシンセサイザーが絶妙な均衡を保っている。「The Wind Through The Chimes」では、風の動きを音に変換したかのような繊細なテクスチャが広がり、リスナーを束の間の瞑想へと誘う。

そして、タイトルトラックである「Hinterlands」。ここでは、アルバム全体のテーマである「未踏の地」の広大さと、そこにある微細な生命の鼓動が、ドラマチックな構成力をもって表現されている。続く「The Silent Summer」や「The Bird Of Paradise」でも、Green-Houseのシグネチャーと言える、色彩豊かで喚起力に満ちた音像が絶え間なく溢れ出す。

Green-Houseの音楽は、既存のカテゴリーに容易に収まるものではない。ニューエイジの思想やスピリチュアリティとは明確に一線を画しており、その音の構築美と密度の高さは、もはや「アンビエント」という言葉だけでは語り尽くせない。IDMや現代音楽の領域にまで大胆に踏み込んだ本作において、それでも変わらず底流に流れているのは、世界に対する開かれた好奇心と驚きの念である。

「音楽の中で、芸術としては軽視されがちな『幸福』や『歓び』といった感情を、揺るぎない正当なものとして表現したい」とArdizoniは語る。たとえ歌詞がなくても、彼女の多才なパーソナリティは、音の粒子一つひとつから眩いばかりに溢れ出している。

この『Hinterlands』は、単なるアルバムではない。それは、私たちが住むこの世界を、より鮮明に、より深く感じるための新しい地図なのだ。

Tracklist:

01. Sun Dogs
02. Sanibel
03. Farewell, Little Island
04. Misty Step
05. Dragline Silk
06. Hinterland I
07. Hinterland II
08. Hinterland III
09. Well of the World
10. Under the Oak
11. Bronze Age
12. Valley of Blue
ボーナス・トラック収録予定

 

Green-House:

ロサンゼルスを拠点とする Olive Ardizoni と Michael Flanagan によるプロジェクトであり、2020年に Leaving Records から発表した『Six Songs for Invisible Gardens』で植物の生命力と共鳴する「エコ・アンビエント」という新たな地平を切り拓き、2021年の『Music for Living Spaces』でその評価を決定的なものとすると、2023年10月から11月にかけては待望の初来日ツアー(東京・大阪・京都・岡山・名古屋・松本)を敢行し、日本の環境音楽への深い敬愛を滲ませた多幸感溢れるライブパフォーマンスで各地のオーディエンスを魅了した Green-House は、2026年に名門 Ghostly International への電撃移籍を果たすとともに、これまでの静謐なテクスチャを保持しつつもより躍動的なパーカッションと「急進的で誠実な真心」をコンセプトに掲げ、デジタルと自然界が未踏の調和を見せる待望のサード・アルバム『Hinterlands』を世界に放つ。


NYブルックリンのコンポーザー/プロデューサー/パペッティア、Tristan AllenがRVNG Intl.から3/27にリリースするニュー・アルバム『Osni the Flare』から第二弾シングル「Act III: Rite」をMVと共に公開

Photo Credit: Virginia G. Ruiz

Photo Credit: Virginia G. Ruiz

NYブルックリンを拠点に活動するコンポーザー/プロデューサー/パペッティア(操り人形師)Tristan AllenがRVNG Intl.から3/27にリリースするニュー・アルバム『Osni the Flare』から第二弾シングルとなる「Act III: Rite」がMVと共に公開。

『Osni the Flare』は、Tristan Allenによる神話的三部作の第2章。作曲家、プロデューサー、そして人形遣いでもあるAllenが、“火”の発見を通じて、一人の人間が神へと変容していく過程を描く。

4年にわたって録音された本作は、言葉のないヴォーカル、オルガン、オカリナ、数々のおもちゃの楽器、そして緻密なサウンドデザインを用い、炎と時間性(テンポラリティ)の起源を、音と映像の両面で惹きつける4つの幕(Act)として展開する。美しさ、影、そして物悲しい残り火のあいだを揺れ動く創世神話を織り上げながら、Allenは、丹念に作り込まれた感情の濃いサウンドと物語へと通じる“入口”を提示し、その響きは幻想的な領域にこだましていく。

『Osni the Flare』からの第2弾となる「Act III: Rite」は、低くループするベース主導のメロディを軸に渦を巻くように進み、回転するたびに光を帯びていく。路上で拾われたポンプオルガンとハルモニウムが楽曲の土台を成し、その送風機構は、オートマトンのようなエンジン音を思わせる“唸り”を模倣し、圧縮され、搾り出されるように鳴る。

やがて「Rite」は、より穏やかで啓示的なきらめきへと急旋回する。トンネルや呪文の中に投げ込まれたかのように、空虚で幽玄な感触。地に足のついた儀式として始まったものが、次第に繋ぎ留められていたものをほどかれ、幻視的で輪郭のない何かへと変化していく。火が、ひび割れ始めた見慣れた世界へと注意を引き寄せるように、そこに“召喚(インヴォケーション)”が立ち上がる。

Travis HoodとRoss Mayfieldは、Allenの2023年作『Tin Iso and the Dawn』を、命を吹き込まれた人形劇のページェントとして、そして別次元へと開くものとして見事に記録したのち、本作でも再び参加している。以下では、昨年11月にニューヨークのLa MaMaで初演されたAllenの新作「パペット・バレエ」におけるパフォーマンスをフィーチャーした、「Act III: Rite」の映像をこの2人組が手がけている。

 

Tristan Allen’s new single “Act III: Rite” out now

 

Artist: Tristan Allen
Title: Act III: Rite

Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital Single

Buy / Listen: https://orcd.co/q1kw6ro

Tristan Allen – Act III: Rite [Official Video] 

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=E4GjPKVbeMU

Video directed by Travis Hood & Ross Mayfield
Technical direction by Jim Freeman
Made possible by the support of The Jim Henson Foundation

 

Tristan Allen’ new album “Osni the Flare” out March 27


Artist: Tristan Allen
Title: Osni the Flare

Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Cat#: ARTPL-251 (CD)
Format: CD / Digital

※日本独自CD化
※解説付き予定

Release Date: 2025.03.27

Price(CD): 2,200 yen + tax


音で紡がれる創世神話。Tristan Allenが描く「火」と「時間」の起源。

『Osni the Flare』は、Tristan Allenによる神話三部作の第二章にあたる作品であり、作曲家、プロデューサー、そしてパペッティア(操り人形師)でもあるAllenが、「火の発見」を通して一人の人間が神へと変容していく過程を描いたアルバムである。4年にわたる制作期間の中で、言葉を持たないヴォーカル、オルガン、オカリナ、数多くのトイ楽器、そして緻密なサウンド・デザインを用い、音響的にも視覚的にも強い没入感を持つ全4幕構成で、炎と時間の起源が紐解かれていく。美しさ、影、そして郷愁を帯びた熾火の間を揺れ動く創世神話を織り上げながら、Allenは、幻想世界に反響する、精緻に構築された感情豊かな音と物語への入口を提示する。

ニューヨーク州サラトガ・スプリングスに生まれ、幼少期には家族の日本滞在にまつわる記憶を持つAllenは、ピアノへの関心と才能を育む中で、即興演奏を勧めた教師Andy Iorioや、バークリー音楽大学のサマープログラムで16歳のAllenを見出し、初リリースをクラウドファンディングで支援したAmanda Palmerなど、重要な出会いを経験してきた。バークリーでピアノを学び、ライブ・エレクトロニクス集団Nueを共同設立し、メタル・バンドDentの一員として中国ツアーを行い、2作のソロ・ピアノEPを発表した後、2018年にボストンを離れてブルックリンへ拠点を移す。Craigslistで見つけた募集をきっかけに、Mike Leachのもとで操り人形の訓練を受け、6か月にわたりマリオネットの正しい歩かせ方を学び、名門Puppetworks劇場のパフォーマーとして活動するに至った。こうした厳格な訓練に加え、父親が所蔵していたBread and Puppet Theaterの資料や、バリ島の影絵芝居に触れた経験が、アコースティック楽器の作曲、電子的アレンジ、そして人形劇を通じたパフォーマンスという、Allen独自の創作実践へと結実していく。

『Osni the Flare』は、庭で目覚め、木からリンゴを摘む主人公Osniの物語を追う創世神話である。ルーン(アビ)に導かれ、冬の寒さから木を守るため旅立つOsni。しかしそのルーンがドラゴンに飲み込まれると、Osniはその腹の中へ入り、熾火を見つけ出す。その熾火を木に捧げることで炎が生まれ、火そのものの起源が誕生する。だが海の神Isoが洪水を起こし、Osniの庭は水没する。死後、Osniの魂は影の世界へと入り、TinとIsoに合流し、火の神「Osni the Flare」へと変容する。本作は、前作『Tin Iso and The Dawn』と比べて、より人間的で、子どものような感触を持つサウンドが特徴であり、神々の俯瞰的視点から、Allenの世界における最初の「人間」の物語へと焦点が移されている。新たな愛に支えられた感情が音楽へと昇華され、独自の魔法のような響きを生み出している点も印象的だ。前作同様、ピアノは「帰る場所」を象徴するポータルとして冒頭と終盤に配置され、Osniは生者の世界、狭間の世界、そして彼岸という三つの領域を旅していく。

本作は、ブルックリンの自宅アパート、サイプレス・ヒルズ墓地を望む部屋で、ほぼ全編がAstonのコンデンサー・マイク一本で録音された。トイ・ピアノやフルート、オカリナ、ハルモニウム、ポンプ・オルガン、エレクトリック・ベースとアップライト・ベース、各種ガジェット、そして膨大な数のミュージックボックスやベルを用いて音世界が構築されている。パートナーであるVirginia Garcia Ruizの『パンズ・ラビリンス』を想起させるハミングに着想を得たヴォーカル・メロディは、Allenにとって初めての本格的な声の試みであり、言葉を排した旋律によって、聴き手自身が物語の主人公であり続けられるよう意図されている。バリ島のスリン、中国の土産物店で見つけたフルート、鳥や亀の形をしたオカリナなどは一音ずつ丁寧に録音され、ミュージックボックスもゆっくりと巻き上げて個別にサンプリングされた後、Virginiaのハミングをなぞるように再構成・調律された。スピーカーが壊れかけたCasio SK-1は、ハルモニウムと組み合わされ、独特の和声テクスチャーを生み出している。

1時間に及ぶ即興演奏をBastl ThymeやNanoVerbに通し、長く減衰するディレイを生成し、その中から最良の瞬間が楽曲として抽出された。炎の音は、ピアノの鍵盤を爪で弾くクリック音から生まれ、フィールドレコーディングではピアノの土台を解体する音、ロウソクを消す音、ホスピスで収録された環境音などが使用されている。ドラゴンの声は、Allenが創作した架空言語で語られ、旋律はゴスやガムランに影響を受けた低音域に据えられ、装飾的な音が上へと重ねられていく。こうした細密な手法は、アルバム・アートワークにおける点描にも通じるもので、シャワーの中や眠りに落ちる直前、会話の途中に至るまで、執拗に積み重ねられた小さな断片が、やがて巨大な全体像を形作っていく。

ピアノはエンジニアのKatie Von SchleicherによってFigure 8 Recordingで再録音され、ミックスはPaul Corleyが担当した。テクニカル・ディレクターのJim Freemanは、Bruce Schwartzのバレリーナ人形に着想を得たバスウッド製ロッド・パペットの制作において、首の可動部に4か月、肩の構造に5か月を費やしてAllenと共同制作を行った。Freemanが長年開発してきた自作LED照明システムは舞台上から人形劇を照らし、その作業中に無意識に口ずさんだ口笛は密かに録音され、アルバムの終盤に登場する。人形制作ではMiryam Moutillet、Lauder Weldonが参加し、ハイブリッドな頭部はDuygu Bayar Ekrenが手がけた。2023年の『Tin Iso』以降、Allenはニューヨークの実験的パペット・コミュニティに拠点を見出し、Jim Henson FoundationやLa MaMaからの支援を受けて活動を続けている。

『Osni the Flare』は、Tristan Allenが継続してきた世界構築を、驚くほどの統一感と精度で結実させた作品である。無数の要素がきらめくように結びつき、ひとつのアイデアから派生しながら同一世界を共有するファンタジー・シリーズのように展開される。本作は、ファンタジー映画を観て育った少年時代のAllenが思い描いていた理想、すなわち「人が楽器を演奏している音ではなく、幻想世界そのものが鳴っているような音楽」を現実のものとしている。パペッティアの技法である「真実の嘘を語る」ことを通じて、Allenは聴き手に、より原初的で直接的な体験へと誘う。Osniが人から神へと変容していく過程は、火の起源であると同時に、神話そのものの起源を描き出しているのだ。


TRACK LIST:

01. Osni Opening
02. Act I: Garden
03. Act I: Loon
04. Act II: Dragon
05. Act II: Pyre
06. Act III: Umbra
07. Act III: Rite
08. Act IV: Flood
09. Act IV: Everglow
10. Osni Closing

 

 


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