Author: PLANCHA

名門RVNGと契約し今年ニュー・アルバムをリリースしたSatomimagaeの新作EP『Colloid』が11/30にリリース決定。先行シングルとして「Dango (Colloid Version)」がリリース。

Photo Credit: Mitsuhide Ishigamori

Photo Credit: Mitsuhide Ishigamori

名門RVNGと契約し、今年4月にニュー・アルバム『Hanazono』をリリースした東京を中心に活動している孤高のエクスペリメンタル・フォーク・アーティスト、Satomimagaeの新作EP『Colloid』が11/30にリリース決定致しました。
本作は『Hanazono』に収録されている曲や、それ以前の楽曲を再構築し、新たな息吹を与えた4曲です。

先行シングルとして「Dango (Colloid Version)」がリリース、そしてビデオも公開されました。

 

Satomimagae new single ‘Dango (Colloid Version)’ out now


Digital: https://smarturl.it/rvngnl89
YouTube: https://youtu.be/Wn00N6ybOfo

 

Satomimagae new EP “Colloid” 11/30 release


Artist: Satomimagae
Title: Colloid
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital
Release Date: 2021.11.30

Mixed by Yuya Shito
Mastered by Chihei Hatakeyama
Artwork by Akhira Sano
Design by WWFG


Satomimagaeは”花園”の豊かな土壌に戻り、最新アルバムに由来する繊細な周辺の花びらの配列である”コロイド”を構築した。4曲入りのEPである『Colloid』は、自身のヴォーカルや独特のギターのストラム、アトモスフェリックなコマンドを組み合せた、幽玄で透き通った内省的な作品。

『Colloid』には、常に変化し続けるライフ・サイクルを持つSatomimagaeの音世界から、新たに選曲された4つのリアレンジが収録。
分子の繊細さと生物学的な美しさを感じ、Satomimagaeのアンビエント・フォークロアの生きたジオラマを好むリスナーへ向けられている。儚い「Toridasu」では、牧歌的なギターの調べの下に、森か小川か街か港かは定かではない秀逸なフィールド・レコーディングが重ねられ、カジュアルでありながら献身的、魅惑的でな日常的なトーンを醸し出している。

「Dango (Colloid Version)」と「Ashi (Colloid Version)」は、どちらも過去にリリースされた曲を再構築したもので、後者は「Hanazono」に別の形で収録。「Dango (Colloid Version)」は、4曲の中でも最も広がりのある曲で、キラキラと光りながら展開していくような様相に新しい息吹を感じさせる。最後の曲である「Kiteki (Colloid Version)」は、2018年のEP『Potopo』に収録されていたものをリアレンジしたもので、伝統的な叙情性に富んだ、厳粛で物悲しい曲で、非常に味わい深い。


Track List:
1. Toridasu
2. Dango (Colloid Version)
3. Kiteki (Colloid Version)
4. Ashi (Colloid Version)

 

Satomimagae
東京を中心に活動しているアーティスト。ギター、声、ノイズで繊細な曲を紡ぎ、有機的と機械的、個人的と環境的、暖かさと冷たさの間を行き来する変化に富んだフォークを創造している。
彼女の音楽的ルーツは中学生の時にギターを始めたことから始まる。父親がアメリカからテープやCDに入れて持ち帰った古いデルタ・ブルースの影響もあり、10代の頃にはソング・ライティングの実験をするようになる。その後PCを導入したことで、より多くの要素を加えた曲を作ることができるようになり、彼女の孤独な作業はアンサンブルへの愛に後押しされるようにななった。大学で分子生物学を専攻していた時にバンドでベースを弾いていたことから、様々な音の中にいることへの情熱と生き物や自然への情熱が交錯し、それが彼女の音の世界を育んでいったのである。
この間、アンビエント音楽、電子音楽、テクノなどの実験的でヴォーカルのない音楽に没頭するようになり、聴き方の幅が広がっていった。サンプラーを手に入れ、日本のクラブやカフェでのソロライブを始めた。苗字と名字を融合させた「サトミマガエ」は、彼女の独特のフォークトロニックな考察を伝える公式キャラクターとなった。
初期のアンビエント・フォーク・シンセサイザーを集めたファースト・アルバム『awa』(2012年)は、ローファイ/DIYのセルフ・レコーディング技術を駆使した作品である。2枚目のアルバム『Koko』(2014年)では、彼女は控えめでライヴ感のあるパフォーマンスと、フォークの伝統に馴染んだ温かく牧歌的なエネルギーの冷却を追求した。続いて、『Kemri』(2017)では、より豊かな和音とリズムで伝えられる人間的な感覚に触発されて、この効果をバランスよく調整している。彼女の2作品をリリースしたレーベル、White Paddy Mountainとそのディレクター畠山地平の影響を受けて、スタジオ環境の中でよりコンセプチュアルな方向に進むことができたが、彼女の作曲やレコーディングのプロセスは、自分で作ったものであることに変わりはない。
そしてNYの最先鋭レーベル、RVNG Intl.へ移籍してのリリースとなる『Hanazono』では、URAWA Hidekiのエレクトリック・ギターとバード・コールが加わったことで、子供のような魅力を持つSatomiの微細なヴィジョンが融合している。Satomiの姉であり、アルバムやウェブサイトのすべての作品を担ってきたNatsumiの直感的なビジュアルが、温かみのあるものとクールなもの、手作りと機械で作られたものが混ざり合うというSatomiの夢を、彼女の別世界への窓のように機能する木版画で見事に表現している。


コロナ禍により偶発的に生み出された傑作!Asa Toneの新作『Live at New Forms』が11/19にリリース決定。先行ファースト・シングル「II」がリリース&ビデオが公開。


昨年初頭にリリースしたデビュー作『Temporary Music』が話題となったAsa Toneの新作『Live at New Forms』が11/19にリリース決定。先行ファースト・シングル「II」がリリース&ビデオが公開されました。

ジャカルタ出身でYoung Magic(Carpark)のメンバーでもあるMelati Malay、Human Pitchの創始者でもあるマルチメディア・アーティスト、Tristan Arp、100% silkからリリースしている匿名プロジェクトKaaziによる多国籍ミュージック・プロジェクトAsa Tone。昨年Leaving Recordsからリリースしたデビュー・アルバム『Temporary Music』が各所で話題となり、ミュージック・マガジン 「ベスト・アルバム 2020」のエレクトロニック・ミュージックで4位に入るなど、未だロングセラーとなっている中、待望の新作が到着しました。

本作『Live at New Forms』は元々バンクーバーの『New Forms Festival』のためにYu Suから依頼を受け、コロナ禍で封鎖・隔離状況にある中製作した、リモート・デジタル・32チャンネル・パフォーマンスのステレオ・ドキュメントです。

 

Asa Tone new album “Live at New Forms” 11/19 release


Artist: Asa Tone
Title: Live at New Forms
Label: PLANCHA / Leaving Records
Cat#: ARTPL-161
Format: CD / Digital / Bandcamp
Release Date: 2021.11.19
Price(CD): 2,200 yen + tax


コロナ禍により偶発的に生み出された傑作!
ジャカルタ出身でYoung Magic(Carpark)のメンバーでもあるMelati Malay、Human Pitchの創始者でもあるマルチメディア・アーティスト、Tristan Arp、100% silkからリリースしている匿名プロジェクトKaaziによる多国籍ミュージック・プロジェクトAsa Tone。
ジャカルタのジャングルの仮説スタジオにて10日間で録音し、Leaving Recordsから2020年初頭にリリースしたデビュー・アルバム『Temporary Music』が各所で話題となり、ミュージック・マガジン 「ベスト・アルバム 2020」のエレクトロニック・ミュージックで4位に入るなど、未だロングセラーとなっている中、待望の新作が到着。
本作はバンクーバーの『New Forms Festival』のためにYu Suから依頼を受け、コロナ禍で封鎖・隔離状況にある中製作した、リモート・デジタル・32チャンネル・パフォーマンスのステレオ・ドキュメント。コロナ禍により偶発的に生み出された貴重な作品。

本作は元々2020年にバンクーバーで開催された『New Forms Festival』イベントへの固有の作品として、昨年Music From Memoryから素晴らしいアルバムをリリースしたエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーで、前述のフェスティヴァルのキュレーターでもあるYu Suから依頼されたもので、Asa Toneはコロナ禍による検疫中の状態から協力することを決め、不確定で偶発性に基づく新しいアプローチを取り入れた。

メンバーは、一般的なテンポと主要なパラメーターに準拠しながら、実際に演奏する「曲」の代わりにリアルタイムに生成されるループとフィールド・レコーディングのプールを個別に録音。メキシコ・シティ、ニューヨーク、オーストラリアの熱帯雨林というそれぞれの封鎖環境に対応させ、この非線形の可能性のweb上で、Asa ToneはZoomを介してノンストップ30分の作品を構築・完成させた。そしてこれは後に、Yu SuによってバンクーバーのLobe Studioの4Dサウンド/ 32チャンネル・オーディオ・システムにを介して、空間化された。(このインスタレーションには、アーティストのNika Milanoによるカスタム・モジュラー・ビデオ作品が付随しており、Helen Michelle MackenzieとKhotin等のパフォーマンスと併せて2020年8月2日に放映された)

Asa Tone特有の綿密にレイヤードされた立体的でサイケデリックな音像と、シンプルながらトライバルなリズムや心地よいアンビエンスが融合し、シームレスに展開。ガムラン〜アンビエント〜ミニマル〜テクノ〜ニュー・エイジを横断していくような様相には否応無しに引き込まれる。

この長尺の録音は、New FormsでのAsa Toneのリモート・デジタル・32チャンネル・パフォーマンスのステレオ・ドキュメントでありコロナ禍が偶発的に生み出した貴重な作品である。


TRACK LIST:

01. I
02. II
03. III
04. IIII
05. IIIII
06. IIIIII
07. IIIIIII
08. IIIIIIII
09. IIIIIIIII
10. IIIIIIIIII

 

First single “II” out now

Apple Music: https://geo.music.apple.com/jp/album/ii/1592237457?i=1592237675?app=music
iTunes: https://geo.music.apple.com/jp/album/ii/1592237457?i=1592237675?app=itunes
Spotify: https://open.spotify.com/track/0U5tMByV9qZlhiFTvd0OOP?si=59bef5db59944162

Video: https://www.youtube.com/watch?v=7qZ8yyLAgnE

video by Nika Milano

 

Asa Tone:
Carparkから作品をリリースしているYoung MagicのMelati Malayと、100% silkからリリースしている匿名プロジェクトKaazi、そしてNYのThe Lot RadioではレジデントDJをつとめ、Human Pitchの創始者でもあるマルチメディア・アーティスト、Tristan Arpにより結成されたミュージック・プロジェクト。
ジャカルタ出身のMelatiが帰国する際に集合し、10日間かけてジャングルの仮設スタジオでセッションをしていき、本作を完成させ、そのサウンドはLeaving Records主宰のMatthewdavidの目にとまり契約に至った。


LA拠点のアーティストHana VuがGhostly Internationalと契約しDay Waveを共同プロデューサーに迎えて11/5にリリースするニュー・アルバム『Public Storage』から最後の先行シングルとなる、「Gutter」がリリース、そして同時に同曲のライブ・パフォーマンスが公開!

photo credit - David Okolo

photo credit – David Okolo

11/5にリリースとなるロサンゼルスを拠点に活動する21歳のアーティスト/ソングライターHana VuがGhostly Internationalへ移籍してのフル・アルバム『Public Storage』から最後の先行シングルとなる、「Gutter」がリリース、そして同時に同曲のライヴ・パフォーマンスが公開されました。

「Gutter」は、このアルバムの中で最もヘヴィな曲です。グランジな光の中で、フィードバックの上を骨太なギター・リフが走り、オーケストラ・ストリングスと共にドラマティックに拡張し、最後には轟音を響かせています。

Hana Vuが若かりし頃に接していたオルタナティヴ・メディアの影響が窺えます。この曲のインスピレーションについて、本人は次のように語っています。「中学時代にLevni Yilmazの『Tales of Mere Existence』というYouTubeのビデオをよく見ていて、このアルバムを書いているときに再発見したんです。12歳の時には実際に彼に手紙を書いたこともあります……この曲は、彼の短編の一つをベースにしています。”

 

Hana Vu New Single “Gutter” out now


YouTube (Official Audio): https://youtu.be/fZyxLwJQtT0

 

Hana Vu – Gutter (Live Session)

YouTube: https://youtu.be/_IqoDrLIpxw

Written and Performed by Hana Vu

Jackson Phillips – guitar & bass
Henry Nowhere – guitar & bass
Nick de Ryss – percussion
Mike Parvizi – Musical Director

Director: Alexandra Thurmond

A Yours Truly Creative Production
Executive Producer: Babak Khoshnoud
Executive Producer: Will Abramson

Producer: Stacey Thiel
DP: David Okolo
1st AC: Joshua Montiel
Gaffer: Shiva Ahuja
Key Grip: Christian Villareal
Swing: Mayur Patankar
Projection Tech: Quin Cabalquinto
Sound Mixer: Jake Viator
Sound Assistant: Collin Davis
PA: Steven Flores

Editor: Rocco Rivetti
Color: Connor Joseph Bailey
Color Producer: Emily Truong
Sound Mix: Hana Vu / Jackson Phillips
Label: Ghostly International
Video Commissioner: Molly Smith

 

Hana Vu New Album “Public Storage” 11/5 release


Artist: Hana Vu
Title: Public Storage
Label: PLANCHA / Ghostly International
Cat#: ARTPL-160
Format: CD
Release Date: 2021.11.05
Price(CD): 2,000 yen + tax

※解説:清水祐也(Monchicon!)
※歌詞・対訳付き


ロサンゼルス在住の21歳のアーティスト、Hana VuがGhostly Internationalに移籍して初のフル・アルバム『Public Storage』のリリースが決定。グランジからニュー・ウェイヴまでを横断し、メランコリックで内省的ながら、現代の孤独に寄り添うような心を揺さぶるエモーショナルなサウンドが心を鷲掴みに。共同プロデューサーはDay WaveことJackson Phillips。

Storage=倉庫には、外界から一時的に隔離された所有物や、時間や場所を再び結びつけることができるオブジェが収められている。ハナ・ヴーは、引っ越しが多く、家族でロサンゼルスの公共倉庫=Public Storageを定期的に利用しながら育ったようで、それがこのアルバムのタイトルの由来となっている。数年ごとに引っ越しをしていたので、神聖なものと日常的なものが混在し、コンクリートやスチールの中に置かれていたと言い、現在21歳のミュージシャンである彼女は、曲を作ってリリースするという芸術をそれと同じような意味で捉えている。「思考、感情、荷物、経験を公に表現することで、毎年蓄積され、”アルバム”という小さな単位を埋めていくのです」。

Ghostly Internationalと契約してのニュー・アルバムとなる本作を書き始めたとき、彼女はそのような建物(Public Storage)の隣に住んでいた。その建物のそびえ立つような存在感は、このアルバムのサウンドが、ベッドルーム・ポップを飛び越えはるかに大きなスケールになっていることを暗示している。ドライヴィンなギターのポップ・ソングのエモーショナルな動産は、公共倉庫に散らばる様々な箱を表している。それらの箱は、元々はそれぞれ一人の人間のものであったが、置き去りにされたことによって、1箱ごとに陰鬱な内省のトーンを与えている。彼女はアルバム全体を通して、記憶、ムード、想像上のシーンを、主体性・カリスマ性・信念を持って積み上げたり、崩したりしながら、人間の内的な世界を掘り起こしている。

「幼少期は毎日起きてはLAのALT 98.7(カリフォルニア州ロサンゼルスに認可された商業用オルタナティヴ・ロック・ラジオ局)を聴いていました。そこで90年代から00年代のオルタナティヴ・ロックに接し、高校に入ってからは地元のDIYシーンと出会いました。同級生のミュージシャンにはサーフ・ロックやパンク系のバンドが多かったので、彼らと一緒にギグをしていました。でも、当時聴いていた音楽(St. VincentやSufjan Stevens)は、自分が演奏するものとは全く違っていました」と振り返る。最終的に彼女は、Willow Smith(現在はWILLOW名義で活動)との穏やかなコラボレーションや、ザ・キュアーやフィル・コリンズのカヴァーなど、ベッドルーム・ポップの実験をBandcampに記録して、自分の活動を行っていった。そして彼女は人気音楽webメディアでもあるGorilla vs. Bearの耳に留まり、2018年にセルフ・プロデュースによるデビューEP『How Many Times Have You Driven By』を彼らのインプリント(Fat Possumと共同運営)であるLuminelle Recordingsからリリースし、翌年にはダブルEP『Nicole Kidman / Anne Hathaway』をリリースした。

正式なフル・アルバムとなる『Public Storage』は、初期作品のサウンドをベースにしつつ、ソングライターとしての彼女の強みを、さらに鮮烈に洗練している。自ら「とても侵略的で強烈なサウンド」と称し、現代のトレンドとは一線を画しており、音に身を任せるのではなく、共に関わるべき音楽であるという。また、このアルバムでは、初めて共同プロデューサーにDay WaveことJackson Phillipsを迎え、Jacksonはヴォーカルを伸びやかに拡張し、壮大で粒立ちの良い多面的な世界の創造に貢献している。

アルバム冒頭から作品全体に通底するある”力”がほとばしる。「私は無宗教ですが、これらの曲を書いているときには、ある種の荒んだ人物が、究極的に懲罰的な力に何かを求めて泣いている姿を想像していました。」と彼女は説明する。1曲目の「April Fool」では孤立したピアノの鍵盤にヴォーカルが融合しながら暖かなストリングスとセルフハーモニーへと変化。チャーミングなサウンドであるが、この曲の主人公は自分の周囲の環境やコミュニケーション能力を否定している。続くタイトル・トラックではノイジーなギターを主体にしつつ柔らかい琥珀色の光を拡散させながら、さらに暗く、濁った、騒がしい場所へと誘う。彼女はこの曲で、一連の反抗的な拒絶(失敗、家族、魔法)とカタルシスの要求を表しており、自叙伝的ではなく抽象的な表現を好むリリシストが、珍しくも力強い弱さを見せている。ディスコ風のシンセ・パターンとグルーヴ感のあるベースのスタブで構成された 「Aubade」は、その名の通り朝のような明るいバウンス感があり、アルバムのダウナーなテーマと巧みに対立する。このコントラストは「Keeper」でも続き、躍動感のあるニュー・ウェイヴ的サウンドで、ドリーミーなシンセサイザーが鳴り響き、クールな声のナレーターがダークながら心地よい音世界を演出している。「Gutter」では再びグランジな雰囲気に戻り、骨太で重厚なギター・リフがフィードバックの上で躍動し、オーケストラ・ストリングスと共にドラマティックに駆け上がり、最後には轟音で締めくくられる。

アルバムの後半にはハイライトがいくつもあり、リズミカルでフックの多い「Everybody’s Birthday」は現在の悪しき不条理、時代の終わりを語っている。最後飾る先行ファースト・シングルでもある「Maker」で実存的なものへの最後の挑戦を表している。優しいバンジョーの音色とピアノをベースに、Vuのハーモニーがエスカレートしていき、自責の念に駆られた吐息でクライマックスを迎える。長い間行方不明になっていたアクセサリーは、とても意味のあるもので、倉庫の奥にある箱の底に埋もれていた。あまりにも多くの場所を転々とする中、失われたものを認識する中で、変色した慰めの形見を見つけ、『Public Storage』の論理的な結論を導き出した。

自身の体験に基づきながら、人間の内側にある感情をドラマティック且つエモーショナルに音像化したそのサウンドは聴き手の魂を揺さぶり、否応無しに引き込まれる。テーマはダークではあるものの、楽曲には持ち前のソングライティングやポップ・センスが光っており、素晴らしい才能が今しか表現できない情熱を刻み込んだ輝かしい傑作である。


TRACK LIST:

01. April Fool
02. Public Storage
03. Aubade
04. Heaven
05. Keeper
06. Gutter
07. My House
08. World’s Worst
09. Anything Striking
10. Everybody’s Birthday
11. I Got
12. Maker

 


Hana Vu:

ロサンゼルスを拠点にするアーティスト。幼少期に父親の持っていたギターを手に取り、独学で弾き始め、毎日起きては、90年代や00年代のオルタナティヴ・ロックが流れるLAのALT 98.7を聴いていた。2014年、14歳になった彼女は、ベッドルーム・ポップの実験をBandcampで発表しはじめる。彼女のサウンドは、ギターと独特のコントラルトのヴォーカルで構築された、陰鬱でメロディックなポップスで、Willow Smithとのコラボレーションや、ザ・キュアーやフィル・コリンズのカヴァーなどをセルフ・リリースで展開していった。2018年のシングル「Crying on the Subway」がGorilla vs. Bearの耳に留まり、Gorilla vs. Bearは彼女のセルフ・プロデュースによるデビューEP「How Many Times Have You Driven By」を彼らとFat Possumが共同運営するレーベル、Luminelle Recordingsからリリース。Pitchfork、NME、The Faderなどで取り上げられ、The Faderでは「17歳の彼女は、あなたや私よりもクールだ」と評された。続いて2019年には、Luminelleから『Nicole Kidman / Anne Hathaway』というタイトルのダブルEPをリリースした。そしてGhostly Internationalと契約に至り、アルバム『Public Storage』のリリースが決定した。
また、ライヴ・パフォーマーとしては、これまでSoccer Mommy、Sales、Nilufer Yanya、Wet、Kilo Kish、Phantogramなどをサポートを務めている。


dip in the pool tour 2021“Departures”の京都、北海道公演の詳細が発表

10/8のBillboard Live TOKYO公演を皮切りにスタートしました、dip in the poolのツアー『Departures』の京都公演、北海道公演のツアー詳細が発表されました。
各地の皆さま是非ご来場ください。

dip in the pool tour 2021“Departures”

Departures GATE 02 KYOTO

出演:
dip in the pool
角銅真実

日程:2021年11月13日(土)
会場: Moxy Kyoto Nijo https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/ukyox-moxy-kyoto-nijo
時間:Open 17:30 / Start 18:30
料金:3,800 yen(+1 drink fee)
チケット:★ご予約は下記メールアドレスまで①予約公演名[Departures / dip in the pool] / ②お名前 / ③人数 / ④お電話番号 をお知らせください。
Mail : info@moxynijo.com Tel. : 075-801-2200

Departures GATE 03 SAPPORO

出演:
dip in the pool + 角銅真実
Kuniyuki

日程:2021年12月5日(日)
会場: Precious Hall http://www.precioushall.com/
時間:Open 18:30 / Start 19:30
料金:3,800 yen
★全自由席となりますので当日会場エントランスにて入場料をお支払いください。
Tel.:011-200-0090

●コロナ禍による影響で開催日時が変更になる可能性がございます。予めご了承ください。
●文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

 

dip in the pool “8 red noW” 10/20 release


Artist: dip in the pool
Title: 8 red noW
Label: PLANCHA / grandisc
Cat#: ARTPL-158
Format: CD
Release Date: 2021.10.20
Price(CD): 2,300 yen + tax

※歌詞カード付き
※正方形紙ジャケット仕様(帯付き)


海外からの再評価が進み、国内外の様々なアーティストからラブコールを受けているdip in the poolが1997年にリリースしていたポップでカラフルなアルバム『Wonder 8』から6曲を抜粋しリマスタリング、そして新曲2曲を追加してアップデートした新たな8つのワンダフルな曲世界『8 red noW』。

1983年に作/編曲を担当する木村達司(track)と、モデル、女優としても活動している作詞担当の甲田益也子(vo)によって結成されたデュオ。86年にイギリスの名門ROUGH TRADEよりデビューし話題となった。木村達司が構築する巧みなトラックに甲田益也子の幻想的なヴォーカルを融合させる確固たるスタイルで、マイペースに活動を続け、今日までに計10枚のアルバムをリリース。昨今の80年代日本音楽の世界的評価の流れもあり、近年はVisible Cloaksと共作するなど、海外からの再評価が著しく、国内外から脚光を浴びている。

90年代後半に一時期活動を休止し、2011年に再開したのだが、その休止前最後にリリースしていたのが『Wonder 8』である。ドリーム・ポップやアンビエントなどにリンクする幽玄的なサウンドを披露してきた彼らだが、『Wonder 8』ではそういった要素は残しつつも一際ポップなサウンドを見せている。小気味良いビートと様々な音色がシンプルながら綿密にレイヤードされたトラックに、たおやかなヴォーカルが漂う心地よくカラフルな音世界。本作『8 red noW』は『Woder 8』から6曲を抜粋し、リマスタリングし、2021年9月にリリースした、最新曲で、1992年にMr.Fingers名義でリリースされたLarry Heardのリリカルなチルアウト・ハウスのカヴァー「What about this love」、そして兼ねてから交流が深く、日本でライヴ共演も果たした、モントリオールを拠点に活動しているプロデューサーCFCFとの共作曲「Colour of Life」を追加収録し、新たな8曲にアップデートした作品。

元々は97年の作品であるにも関わらず、全く色褪せることはなく、時代が転換したこともあり、むしろ現代的にすら感じられ、時を超えて聴かれるべき新鮮な息吹を放っている。

清水靖晃、Satoshi Tomiie、窪田晴男、バカボン鈴木、水政創史郎、古川初穂、赤木りえ、松田幸一、CFCFが参加。

アートワーク/アート・ディレクションは盟友Mic*Itayaが担当。


TRACK LIST:

01. Lucy
02. What about this love
03. I feel so good
04. Spring of love
05. 緑の光線
06. She’s a fruit
07. On LINE
08. Colour of life

Guest Musicians:
Yasuaki Shimizu, Satoshi Tomiie, Haruo Kubota, Vagabonde Suzuki, Soshiro Mizumasa, Hatsuho Furukawa, Rie Akagi, Kohichi Matsuda and CFCF

 


dip in the pool:

1983年に作/編曲を担当する木村達司(track)と、作詞担当の甲田益也子(vo)が結成したデュオ。独特の音楽センスとファッショナブルなヴィジュアルが話題を呼び、86年にイギリスはROUGH TRADEよりデビュー。国内では86年MOON RECORDS(現在はワーナーミュージック内のレーベル)よりデビューアルバムをリリース。88年にTV-CMに使用されたシングル「Miracle Play ~ 天使の降る夜」で大きな人気を集めた。
過去にレコーディング参加したミュージシャンは、佐久間正英、清水靖晃、窪田晴男、富家哲、トニー・レヴィン、ミノ・シネル、モーガン・フィッシャー、ピーター・シェラー(アンビシャス・ラバーズ)、といった個性豊かな実力者ばかりであった。
マイペースな活動と並行して、甲田益也子が89年に映画『ファンシイダンス』で役者としてもデビューし、映画『白痴』では主演をつとめた。木村達司は他アーティストのプローデュース、アレンジやCM、映画音楽制作等、個々の活動も多彩に展開している。
MOON RECORDSでアルバム4枚、EPIC SONY (現在のEPIC RECORD)で3枚、EAST WORKSでアルバム1枚を発表。98年にはEAST WORKSより作曲及びプロデューサーに細野晴臣、清水靖晃、テイ・トウワ、ゴンザレス三上、ピーター・シェラー、etc.という豪華な顔ぶれを迎えた甲田益也子のソロアルバムをリリース。
その後の活動休止を経て2011年に本格的に再始動、14年ぶりになるアルバム『brown eyes』をリリース。
2013年には木村達司がモーガン・フィッシャー、安田寿之と共にアンビエント・エレクトロニカ・アルバム『Portmanteau』をリリース。甲田益也子がゲストボーカルとして4曲参加している。
2015年1月に伊藤ゴロー、古川初穂らをゲストに迎えた10枚目のアルバム『HIGHWIRE WALKER』をリリース。
2016年にアムステルダムに本拠を置き世界中に多くのファンを擁する復刻レコード専門レーベルMusic From Memoryから89年に発表した『On Retinae』が12 inch・シングルとしてリイシューされ世界的に再評価される。
2017年にはアメリカのアンビエント・デュオVisible Cloaksからの依頼を受けシングルを共作リリースし、来日イベントでは共演も果たしている。
2018年、オーストラリアはメルボルンとシドニーのでのフェス、イベントに参加。
2019年、フランスはパリ、スウェーデンはストックホルムでのフェス参加、ライブ公演を行う。
2020年、カナダの奇才、CFCFとの共作曲をdip in the pool名義としては4年振りにシングルをリリース。
また、世界を三つのタイムゾーン(JST for Asia, Oceania, CET for Europe, Africa, CDT for North and South America.)に分け、それぞれのゾーンに向けたオンラインライブ配信=バーチャル・ワールドツアー ‘Around the World in a Day’ を開催し話題となる。
2021年、9/24リリースのシングル「What about this love」を含むニュー・アルバム『8 red noW』を10/20にリリース。


HANA VU

ロサンゼルスを拠点にするアーティスト。幼少期に父親の持っていたギターを手に取り、独学で弾き始め、毎日起きては、90年代や00年代のオルタナティヴ・ロックが流れるLAのALT 98.7を聴いていた。2014年、14歳になった彼女は、ベッドルーム・ポップの実験をBandcampで発表しはじめる。彼女のサウンドは、ギターと独特のコントラルトのヴォーカルで構築された、陰鬱でメロディックなポップスで、Willow Smithとのコラボレーションや、ザ・キュアーやフィル・コリンズのカヴァーなどをセルフ・リリースで展開していった。2018年のシングル「Crying on the Subway」がGorilla vs. Bearの耳に留まり、Gorilla vs. Bearは彼女のセルフ・プロデュースによるデビューEP「How Many Times Have You Driven By」を彼らとFat Possumが共同運営するレーベル、Luminelle Recordingsからリリース。Pitchfork、NME、The Faderなどで取り上げられ、The Faderでは「17歳の彼女は、あなたや私よりもクールだ」と評された。続いて2019年には、Luminelleから『Nicole Kidman / Anne Hathaway』というタイトルのダブルEPをリリースした。そしてGhostly Internationalと契約に至り、アルバム『Public Storage』のリリースが決定した。
また、ライヴ・パフォーマーとしては、これまでSoccer Mommy、Sales、Nilufer Yanya、Wet、Kilo Kish、Phantogramなどをサポートを務めている。


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