ARTISTS

Arushi Jain

Photo credit: Ishita Singh

Photo credit: Ishita Singh

インド出身、アメリカ在住の作曲家、モジュラー・シンセサイザー奏者、ヴォーカリスト、テクノロジスト、エンジニア。幼少期から北インドに特有の古典流派であるヒンドゥスターニー音楽のヴォーカル・トレーニングを始め、ラヴィ・シャンカル音楽芸能学院へと入学。その後インド・モーツァルト合唱団の一員として、インドとオーストリアをツアーしながら西洋クラシック音楽にも触れる。そしてスタンフォード大学に通うためにカリフォルニアへと移住し、工学とプログラミングを学んだ。古典音楽とコンピューター・サイエンスを何年も学んだことで伝統的な響きを非伝統的なモジュラー・シンセサイアーで再現し、独特のアンビエント・シンセサイザー・ラーガを構築している。レーベルで、ラジオ番組/キュレーター・プロジェクトでもあるghunghruを自ら設立し、OSEという名義で作品をリリースしてきた他、ロンドンのNTSやインドのboxout.fmでラジオのレギュラー番組を担当している。また、コンテンポラリー・ダンス集団とのコラボレーションや、伝説的なシンセサイザーアーティストスザンヌ・シアニの前座を務めるなど、多岐に渡る活動をしている。


Colloboh

ナイジェリアで生まれ、現在はメリーランド州ボルチモアを拠点とする26歳のプロデューサーCollins Obohによるソロ・プロジェクト。モジュラー・シンセサイザーを中心に多彩なエレクトロニック・ミュージックを構築している。その才能はMatthewdavidの目に留まり、Leaving Recordsと契約。2021年6月にBandcamp経由でシングル「ZeroDay」をリリースしデビュー。

そしてこのたび、リリースとなる5曲入りEP『Entity Relation』にボーナス・トラック2曲を追加した日本独自CDのリリースが決定した。現在のところあまり多くの情報は明らかになっていないミステリアスなニュー・カマー。


QUICKLY, QUICKLY

オレゴン州ポートランド出身のGraham Jonsonは、幼児期にピアノを弾き始め、小学5年生でJ Dillaの音楽に出会い、16歳までにシングルを自主リリースするなど、早くから音楽の世界へと飛び込む。2017年にquickly, quicklyという名前で初めて登場した彼のプロジェクトは、その後、SoundCloud、YouTube、Redditなどの「チルビーツ」のコーナーでファンを増やしていく。セルフ・リリースの『quickly, quickly vol.1』のリリースの後、2018年の『Paths』(Radio Juicy)と『Over Skies』(Jakarta Records)でさらに発展させた彼のエレクトロニック・プロデューサーとしてのスタイルは、ジャズ、ヒップホップ、R&Bの要素を融合させた、スムースでヒプノティックなもの。Stones Throwのカタログ、Bobby Hutchersonの宇宙的なフリーフォーム、Lô Borgesのブラジリアンバップから影響を受けている。Grahamは2021年にGhostly Internationalと契約し、本格的なソングライター、ヴォーカリスト、アレンジャーとしてプロジェクトを再構築し、ドラムからキーボード、ギター、そしてもちろんエレクトロニクスまでほぼすべてを演奏している。


MATTHEW DEAR

1979年生まれのプロデューサー/ヴォーカリスト/ソングライター/DJ。テキサス出身でティーンエイジャーの時にミシガン、デトロイトへの移り住み、ミシガン大学のパーティーでSam Valenti IVと出会い、共にGhostly Internationalとダンスフロア部門であるSpectral Soundを設立する。
2003年にMatthew Dear名義にてGhostlyからデビュー作「Leave Luck to Heaven」を発表する。Dearの深みのある個性的なボーカルをフィーチャーしたファンキーなハウス作品で、Rolling Stone誌で4つ星を獲得するなど、ダンスミュージック業界と批評家の両方から熱烈な賞賛を受け、中でも人気の高いシングル「Dog Days」はPitchforkの「Top 100 Songs of the Decade」に選出された。
2007年に発表されたセカンド・アルバム『Asa Breed』は、前作のダンスフロア仕様とは大きく異なり、アフロビートのポリリズム、ブライアン・イーノのようなポップ・センス、クラウトロックの渋い美しさを取り入れている。Q誌やMojo誌などで絶賛されたDearは、その後、3人編成のライブバンドでツアーを開始し、ブライアン・フェリーのような威勢の良さとジェントルな振る舞いでステージを指揮して支持を得る。2010年に発表された4枚目のアルバム『Black City』は、長年の努力と実験の集大成であり、ダークで遊び心のあるサウンドの世界観は、悪意のある恋人の腕のようにリスナーを包み込んだ。2012年の『Beams』は、批評家にも高く評され、商業的にも成功を収める。このアルバムは、『Black City』のゴシック調の傑作からの大幅な脱却であると同時に、その価値ある続編でもある。奇妙で、荒々しく、そして不思議な楽観的なリズム・ドリブンのポップ・ソングの数々。Dearは、Depeche Modeのヨーロッパでのスタジアム公演をサポートした。その後!K7の人気MIXシリーズ「DJ Kicks」への参加を経て、2017年に現時点での最新作である『Bunny』をリリース。さらに成熟したアヴァン〜エクスペリメンタル・ポップ・サウンドをみせ、ジャンルの垣根を越えてさらに評価を高めた。
また、The xx、Charlotte Gainsbourg、DJ Koze、Spoon、Hot Chip、Dubfire、Joris Voorn、Tegan & Sara、Daniel Avery、The Postal Service、Chemical Brothers等にプロデューサー、リミキサーとして関わり、Fabric mixシリーズ、前述のDJ Kicks、Get PhysicalのBody Languageなどのミックスも手がけている。


SATOMIMAGAE

Photo credit: Mana Hiraki

Photo credit: Mana Hiraki

東京を中心に活動しているアーティスト。ギター、声、ノイズで繊細な曲を紡ぎ、有機的と機械的、個人的と環境的、暖かさと冷たさの間を行き来する変化に富んだフォークを創造している。
彼女の音楽的ルーツは中学生の時にギターを始めたことから始まる。父親がアメリカからテープやCDに入れて持ち帰った古いデルタ・ブルースの影響もあり、10代の頃にはソング・ライティングの実験をするようになる。その後PCを導入したことで、より多くの要素を加えた曲を作ることができるようになり、彼女の孤独な作業はアンサンブルへの愛に後押しされるようにななった。大学で分子生物学を専攻していた時にバンドでベースを弾いていたことから、様々な音の中にいることへの情熱と生き物や自然への情熱が交錯し、それが彼女の音の世界を育んでいったのである。
この間、アンビエント音楽、電子音楽、テクノなどの実験的でヴォーカルのない音楽に没頭するようになり、聴き方の幅が広がっていった。サンプラーを手に入れ、日本のクラブやカフェでのソロライブを始めた。苗字と名字を融合させた「サトミマガエ」は、彼女の独特のフォークトロニックな考察を伝える公式キャラクターとなった。
初期のアンビエント・フォーク・シンセサイザーを集めたファースト・アルバム『awa』(2012年)は、ローファイ/DIYのセルフ・レコーディング技術を駆使した作品である。2枚目のアルバム『Koko』(2014年)では、彼女は控えめでライヴ感のあるパフォーマンスと、フォークの伝統に馴染んだ温かく牧歌的なエネルギーの冷却を追求した。続いて、『Kemri』(2017)では、より豊かな和音とリズムで伝えられる人間的な感覚に触発されて、この効果をバランスよく調整している。彼女の2作品をリリースしたレーベル、White Paddy Mountainとそのディレクター畠山地平の影響を受けて、スタジオ環境の中でよりコンセプチュアルな方向に進むことができたが、彼女の作曲やレコーディングのプロセスは、自分で作ったものであることに変わりはない。
そしてNYの最先鋭レーベル、RVNG Intl.へ移籍してのリリースとなる『Hanazono』では、URAWA Hidekiのエレクトリック・ギターとバード・コールが加わったことで、子供のような魅力を持つSatomiの微細なヴィジョンが融合している。Satomiの姉であり、アルバムやウェブサイトのすべての作品を担ってきたNatsumiの直感的なビジュアルが、温かみのあるものとクールなもの、手作りと機械で作られたものが混ざり合うというSatomiの夢を、彼女の別世界への窓のように機能する木版画で見事に表現している。


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