Author: PLANCHA

WHATEVER THE WEATHER

Whatever The WeatherはHyperdubから良作をリリースしているノース・ロンドンのプロデューサー、Loraine Jamesによる別名義プロジェクト。Loraineはパンデミック以降の激動のこの2年間をアートを通じて駆け抜けてきた。NTSラジオでマンスリーのショーを始め、Bandcampでいくつかのプロジェクトを共有し、Hyperdubから『Nothing EP』と、2019年のブレイク作『For You and I』以来となるアルバム『Reflection』の2作のリリースした。そして同時に自身が10代の頃に持っていた未知の創造的な領域へと回帰し、この別名義プロジェクトの発足へと至る。Whatever The Weather名義ではクラブ・ミュージックとは対照的に、キーボードの即興演奏とヴォーカルの実験が行われ、パーカッシヴな構造を捨ててアトモスフィアと音色の形成が優先されている。
そしてデビュー作となるセイム・タイトル・アルバム『Whatever The Weather』が自身が長年ファンだったというGhoslty Internationalからリリースされた(Loraineは本アルバムのマスタリングを依頼したTelefon Tel Aviv、HTRK、Lusineなど、アンビエントと親和性の高いGhostly Internationalのアーティストたちのファンである)。「天気がどうであれ」というタイトルにもちなんで、曲名は全て温度数で示されている。周期的、季節的、そして予測不可能に展開されるアンビエント〜IDMを横断するサウンドで、20年代エレクトロニカの傑作(ele-king booksの『AMBIENT definitive 増補改訂版』にも掲載)として幅広いリスナーから支持を得ている。


反復とポリリズムを駆使しスリリングで中毒性の高いインストゥルメンタルを構築するHorse Lordsが名門RVNG Intl.と契約してのニュー・アルバム『Comradely Objects』が11/4にリリース決定!ファースト・シングル「Mess Mend」がリリース&MVも公開!

Photo credit: Margaret Rorison

Photo credit: Margaret Rorison

反復とポリリズムを駆使し、マス/ポストロック+プログレ+フリー・ジャズとでも形容できそうなスリリングで中毒性の高いインストゥルメンタルを構築する、ボルチモアのAndrew Bernstein(サックス、パーカッション、エレクトロニクス)、Max Eilbacher(ベース、エレクトロニクス)、Owen Gardner(ギター、エレクトロニクス)、Sam Haberman(ドラム)による4人組インストゥルメンタル・バンド、Horse LordsがNYの名門、RVNG Intl.と契約して放つ通算5枚目のニュー・アルバム『Comradely Objects』が11/4にリリース決定(本作が初の日本盤リリース)。ファースト・シングル「Mess Mend」がリリース、MVも公開されました。

バンドによると、”「Mess Mend」は『Comradely Objects』で探求された新しい作曲の方向性の一例で、2020年に(パンデミックで)ライヴ演奏が不可能であることをチャンスとして試みたものです。リハーサルでトラックを完全に形成するのではなく、「Mess Mend」はレコーディングとミキシングの過程で構築され、そして再構築されたのです。デジタル楽器で補強されたこのパッチワーク作品は、「レイブカルチャーの、より平等主義的な『愛のセカンドサマー」を参照し、Horse Lordsの曲がどのように作られ、それがどのように聞こえるかを再考する重要なシグナルとなるものです。”と説明しています。

「Mess Mend」のビデオのアニメーションはアニメーション/ドローイング作家、Karen Yasinskyが丹念に手描きしたものです。

 

Horse Lords New Album “Comradely Objects” 11/04 release


Artist: Horse Lords
Title: Comradely Objects
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Cat#: ARTPL-182
Format: CD / Digital

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック収録予定
※解説付き

Release Date: 2022.11.04
Price(CD): 2,200 yen + tax


RVNGと電撃契約!劇的な進化!反復とポリリズムを駆使し、バトルス、CAN、キング・クリムゾン、Zs、アニコレ等も想起させるマス/ポストロック+プログレ+フリー・ジャズとでも形容できそうな刺激的サウンドでスリリングなダイナミズムを操るHorse Lordsの通算5作目の衝撃的ニュー・アルバム!

ボルチモアのAndrew Bernstein(サックス、パーカッション、エレクトロニクス)、Max Eilbacher(ベース、エレクトロニクス)、Owen Gardner(ギター、エレクトロニクス)、Sam Haberman(ドラム)による4人組インストゥルメンタル・バンド、Horse Lordsが通算5枚目のニュー・アルバム『Comradely Objects』で帰還!

これまでの4枚のアルバムと4つのミックス・テープでは本質的なインストゥルメンタル・サウンドを堅持してきたが、このアルバムではそのサウンド・アプローチに再び焦点が当てられ、バンドの幅広い音楽的視野の中の異質な要素が、推進力のあるリズムのグリッドにしっかりと引き寄せられている。『Comradely Objects』は、新たな自由度と冷静なコントロールによって様々な音像が舞い上がる。この変化は、ある意味、状況によってもたらされたものだ。パンデミックで世界がひっくり返る中、2020年初頭のアルバム『The Common Task』のツアーをキャンセルせざるを得なくなったHorse Lordsは、すぐにボルチモアのスタジオに戻り、『Comradely Objects』の元となる音楽の組み立てを始めた(Bernstein、Eilbacher、Gardnerはその後ドイツに移住している)。ツアー中に新しい音楽を洗練させるという試行錯誤の方法から離れ、4人組はライブでの演奏性を確保するためのエネルギーを減らし、リハーサルとレコーディングに注力した。珍しく、じっくりと作曲とレコーディングを行った結果、創造性と音楽性の新たなピークを示す作品群が生まれ、スタジオでの散漫な作業に陥ることもなく、充実したものとなったという。

ミニマリズムとグローバルな伝統音楽のマントラ的な反復、複雑な対位法、微分音による繊細さ、アヴァンギャルドから引き出された幅広い音色と質感など、Horse Lordsが確立したパレットを構成するお馴染みの要素に加え、いくつかのスタイル上の際立った革新が反映された作品となっている。このアルバムは、バンドの他の作品よりもフリー・ジャズに近く、エレクトロ・アコースティックのスペクトルを持ち、予想外で変則的でありながらも快活なシンセサイザーで鼓動している。これらの新しい要素は、スタジオで時間をかけて丁寧に作られた証拠だが、『Comradely Objects』には、バンドの最高の瞬間を活気づける、目もくらむばかりの強烈なリズムのエネルギーが残されている。

Horse Lordsのインストゥルメンタルは、それ自体、この4人組が共有する音楽的、社会政治的なビジョンを語るために不可欠なものだ。タイトルは、美術史家のクリスティーナ・カイエルが2008年に出版したロシア構成主義のデザインに関する本『Imagine No Possessions』に由来している。構成主義者は、資本主義芸術の芸術的エゴイズムや貴重な芸術品を敬遠し、大衆のための実用的なオブジェを支持してきた。”『Comradely Objects』は、集団的で平等主義的な理想を促進するものでなければならない”とバンドは指摘する。”彼らは、実用性を重視し、素材を前面に押し出したシンプルで飾り気のないフォルムを好む傾向にあった。『Comradely Objects』は、このことが音の素材、音楽、アルバム、そして21世紀の芸術制作にとってどのような意味を持つかを通じて作品を制作している。”

『Comradely Objects』は、Horse Lordsのこれまで培ってきたフォーマットの可能性を再定義するだけでなく、自信と精巧さの新しい輪郭を加えている。また、ラディカルな音楽的・政治的アイデアを現代音楽に持ち込む第一人者としての彼らの地位は、偶然にもロックであることを証明し、音符、ビート、生の音とともに、美学と社会の形式、目的、意図を問い続けるバンドの最も崇高なドキュメントを提示している。新しいユートピアを記録しているのではなく、進行中の革命のスリリングな肖像画を描いているのだ。

Horse LordsとRVNG Intl.を代表して、このリリースによる収益の一部は、中部大西洋地域の主要な移民団体であり、移民家族を支援し、すべての人が社会に完全に参加するために必要な中核的支援を保証する全米のリーダーであるCASAに寄付されます。


TRACK LIST:

01. Zero Degree Machine
02. Mess Mend
03. May Brigade
04. Solidarity Avenue
05. Law of Movement
06. Rundling
07. Plain Hunt on Four

 

Horse Lords New Single “Mess Mend” out now


Artist: Horse Lords
Title: Mess Mend
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital Single
https://orcd.co/lwe2d6y

Horse Lords – Mess Mend [Official Video]

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=ZAu34ESczKA

Directed by Karen Yasinsky


PREPがHarry Stylesの大ヒット・シングル「As It Was」のPREP流のスムースなカバーを発表!ヴィジュアライザーも公開!

現代R&B、エレクトロニカ、70~80年代のシンセポップをブレンドしたサウンドで日本のシティ・ポップの愛好家としても知られるロンドン出身の4人組、PREPがHarry Stylesの大ヒット・シングル「As It Was」のPREP流のスムースなカバーを発表しました。
オリジナルのアップビートな曲調とは大きく異なる方向性を示し、バンドのゆったりとしたラウンジ風のバージョンの「As It Was」サックス・ソロなしには完成しないPREPの世界へとリスナーを引き込みます。

この曲をカバーすることを決めたことについて、PREPのTom Havelockは、”テキサス州オースティンのスタジオで、以前から計画していたDire Straitsのカバーを録音することになったんだけど、前日に『As It Was』を聴いて、すぐに切り替えたんだ”と説明しています。

“他人の曲で、自分の曲だと感じて歌えるものを見つけるのは難しいんだ。歌詞の中には本当に個人的なことがたくさん書かれているんだ。でも、僕らが置かれている状況(パンデミック以来初めてツアーに戻り、アメリカ横断の素晴らしい旅をしながらも、家や家族を失い、あの2年間がどこに行ってしまったのか考えようとしていた)については、僕らの気持ちと本当に一致するんだ”と彼は続けています。

そして9/16には新作EP『Back To You』がリリースされることも発表されました。詳細は追ってご案内致します。

 

PREP new single “As It Was” (cover of Harry Styles) out now


Artist: PREP
Title: “As It Was” (cover of Harry Styles)
Label: Bright Antenna Records
Format: Digital Single
Listen / Buy: https://ffm.to/as_it_was

PREP – “As It Was” (Official Visualizer)
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=fn4JAuCfHQA

PREP(プレップ):
DrakeやAlunaGeorge等のレコーディングに参加し、グラミーにノミネートされたこともあるヒップホップ・プロデューサー、Dan Radclyffe、エレクロニカを好むクラシック/オペラ・コンポーザーのLlywelyn Ap Myrddin、George Fitzgeraldとツアー暦もある、ハウス・ミュージックのDJにしてドラマーであるGuillaume Jambel、Riton、Sinead Hartnett、Ray BLK等と共同制作暦のあるシンガー・ソングライター、Tom Havelockという様々な異なるバックグラウンドと確かな実力を持った4人組。2016年にUS西海岸の人気ブログ、Blah Blah Blah Scienceが運営するレーベル、B3SCIからリリースしたファーストEP『Futures』は、リリース後瞬く間に注目を集め、ヘビー・プレイ。アジア圏で圧倒的な人気を誇り、ライヴは軒並みソールドアウト。2018年5月にはニューEP『Cold Fire』をリリースし、初来日公演を行い、実力者ならではの卓越したパフォーマンスをみせ、絶賛された。その熱が冷めやらぬまま2018年11月には人気K-POPグループ、Monsta XのヴォーカルShownu(彼に取って人生初のフィーチャリング参加)と、坂本龍一も注目している韓国の新世代インディ・バンド、Se So NeonのSo!YoON!、LAの次世代のミニマル・ファンク・バンド、VulfpeckのCory Wongと、かつてはマイケル・ジャクソンやエルトン・ジョンなどのサポートもつとめ、「セッション王」とも称されるリビング・レジェンド、Paul Jackson Jr等が参加したEP『Line By Line』を発表。そして2019年にはサマーソニックのビーチ・ステージに初出演し、その後2度目となる単独公演も行い盛況を収めた。
R&B〜ブルー・アイド・ソウル〜ファンク〜ジャズ〜AORなど様々な素養を絶妙なバランス感覚でブレンドし、巧みな演奏の元、スウィートなハイトーン・ヴォーカルとハーモニーを駆使し、キャッチーなメロディと軽快なグルーヴを生み出すノスタルジックさと新しさを兼ね備えたスタイリッシュなポップ・サウンドはジャンルの垣根を越えて支持されている。

Facebook: https://facebook.com/prepband
Instagram: https://instagram.com/prepband
Twitter: https://twitter.com/PREP_band
YouTube: http://youtube.com/c/prepofficial
Soundcloud: https://soundcloud.com/prep
Spotify: https://spoti.fi/36ULKjs
Apple: https://apple.co/36URx8E
Website: https://prepofficial.com


Tychoの盟友であり、坂本龍一とのコラボレーションなどでも知られるサンフランシスコのアーティスト、Christopher Willitsがアンビエント・ミュージックを深く聴くことを意図した新作アルバム『Gravity』のリリースが9/9に決定!先行セカンド・シングルとなる新曲「Regrowth」が公開!


Tychoの盟友であり、坂本龍一とのコラボレーションなどでも知られるサンフランシスコのアーティスト、Christopher Willitsがアンビエント・ミュージックを深く聴くことを意図した新作アルバム『Gravity』のリリースが9/9にリリース決定。

アルバムからの先行セカンド・シングルとなる新曲「Regrowth」が公開されました。この曲は「砕かれた心を修復する」ことを視覚化しているとウィリッツは語っています。

アルバム『Gravity』は自身の変化と挑戦の時期に作曲され、これまでで最もパーソナルで洗練された作品となっています。
”この音楽は、スローダウンし、感じ、癒すためのツールです。”
“私にとってこのアルバムは、人生のカーブを感じ、バランスに耳を傾け、進行中の旅を認識する、感謝の祈りのようなものです。すべての作品は、受容と忍耐、悲しみとインスピレーションのバランスに満ちた賛美歌だ。”
とウィリッツは付け加えています。

なお、本作のフィジカル・リリース(CD)は日本のみです。

 

Christopher Willits New Album “Gravity” 9/9 release


Artist: Christopher Willits
Title: Gravity
Label: PLANCHA / Ghostly International
Cat#: ARTPL-179
Format: CD ※日本独自CD化
Release Date: 2022.09.09
Price(CD): 2,200 yen + tax


Tychoの盟友であり、坂本龍一とのコラボレーションなどでも知られるサンフランシスコのアーティスト、Christopher Willitsの新作が完成!深いリスニングへの意図を持ったスローダウンし、感じ、癒すためのツールだという極上のアンビエント・ミュージック!

変化と挑戦の時期に作曲されたこの作品のアイデアは、岐阜の寺院でギターの即興演奏を録音した際に初めて浮かび上がったといい、これまでで最もパーソナルで洗練された作品。「この音楽は、スローダウンし、感じ、癒すためのツールです。」とウィリッツ説明し、空間的で没入感のあるサウンドで、聴き手の心が処理しようとする本質的な欲求を音に導くように誘っています。

「私にとってこのアルバムは、人生のカーブを感じ、バランスに耳を傾け、進行中の旅を認識する、感謝の祈りのようなものです。すべての作品は、受容と忍耐、悲しみとインスピレーションのバランスに満ちた讃美歌なのです。」

過去20年間、この先駆的な作曲家、ギタリスト、プロデューサー、ヴィジュアル・アーティストであるウィリッツは、好奇心と野心を持って現代のアンビエント音楽の分野を歩み、坂本龍一、テイラー・デュプリー、Tychoとの共同プロジェクトなど、高く評価される作品を実現させてきた。深いリスニングへの意欲的かつ優しい献身は、最先端の空間オーディオ制作の最前線へと彼を導き、2017年のアルバム『Horizon』の時点ではまだ始まったばかりの技術だったが、今では音楽業界全体で広く採用されるようになっている。ウィリッツは自身の技術を超えて、自身が指揮する非営利団体 Envelopの没入型リスニング・スペースとオープン・ソース・ツールを通じて、コミュニティの構築に貢献してきた。

本作『Gravity』のアイデアは、2018年にウィリッツが岐阜の寺院でギターの即興演奏を録音した際に初めて浮かび上がった。2019年の『Sunset』の完成後、2020年にカリフォルニアのレコーディング・スペースにて作業を再開し、カスタム・ムーグ・ギター、ベース・シンセ、ベース・ギター、フィールド・レコーディング、声を活用し、カンザスシティとハワイの家族の元に滞在しながら本作を完成させた。健康状態が悪化している母親をサポートしながら、差し迫った世界の流動を処理するために、各セッションには重厚感が漂っていた。彼の自然な反応は、リラックスと明晰さの状態を和らげ、促進する音楽を作ることだった。

リード・シングル「Crescent」は、『Gravity』の輝かしいの入口として夜空を照らす。ギターの波が、ワシントンベースの男女デュオ、April + VISTAのヴォーカリスト、April Georgeの抽象的なヴォーカルと調和していく。

次の曲「Regrowth」では、ウィリッツは視点を変え、「砕かれた心を修復する」ことを視覚化した。この2つの回転するシーンは、空から大地、マクロからミクロまで、私たち人間の意識の概要を示すパノラマ・スキャンを開始する。これらはすべて、ウィリッツがホワイトサンズの沈殿した塵から撮影した写真シリーズによって強調されたもの。ウィリッツはこの空間を注意深く作り上げ、アンビソニックのレイヤーやエレメントを足したり引いたりして、「Endless」の雨音や「Spiraling」のアルペジオの太陽光など、リスナーに方向性を与えている。この作品には波のようなリズムと流れがあり、重力やその欠如によってもたらされる安定感があり、それは表現であると同時に資源でもあるのだ。


TRACK LIST:

1. Crescent
2. Regrowth
3. Origin
4. Unknown
5. Endless
6. Curve
7. Spiraling
8. Tunnels

 

Christopher Willts New Single “Regrowth” out now

Christopher Willits – Regrowth (Official Visualizer)

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=awU4q_ufYHY

CRISTOPHER WILLITS:
クリストファー・ウィリッツ(Christopher Willits)はミズーリ州はカンザスシティ出身で、現在はサンフランシスコを拠点に活動しているミュージシャン/アーティストである。彼は地元カンザ スシティのアート研究所で絵画、写真、ビデオ/インスタレーション・アート、サウンド・アートを学んでおり、ミルズカレッジではフレッド・フリス (Fred Frith)やポーリン・オリヴェロス(Pauline Oliveros)に師事し、電子音楽の修士号も取得している。多岐に渡るその活動はコンポーザー、プロデューサーに留まらず、フォトグラファー、フィル ムメイカー、システム・デザイナーにまで及ぶマルチぶりだ。電子音楽とギターを融合させるスタイルのパイオニアであり、自身が作成したソフトウェアを駆使 して、複雑に練り込まれたパターン、テクスチャー、ハーモニーなどで彩り豊かな視聴覚パフォーマンスをみせ、音と光が重なり合い、没入させる独特のサウン ドを構築している。それはかつてピッチフォークに「ギターでペイントをしているようだ」、Nownessに「魅惑的で複雑なエレクトロニック・サウンドス ケイプ」と称された。90年代後半から音楽活動を開始し、自身のソロだけでなく、坂本龍一やブルックリンのサウンド・アーティスト、テイラー・デュプリー (Taylor Duepree)等とのコラボ、マトモス(Matmos)とのサブコンシャス・アトラクション・ストラテジーズ(Subconscious Attraction Strategies)、ヘラ(Hella)のドラマーで、先日惜しくも解散したデス・グリップス(Death Grips)のメンバーでもあった、ザック・ヒル(Zach Hill)とブレイクコアのパイオニア的存在、キッド606(Kid 606)とのトリオ編成によるフロッシン(Flossin)などのプロジェクトがあり、これまでに20枚以上の作品をリリースしている。それらは自身の主 宰するOverlapをはじめ、テイラーの12K、Fällt、Sub Rosa、Nibble Records、Ache Recordsなど様々なレーベルから発表されており、近年はGhostly Internationalに所属している。2014年には、これまでの集大成とも言えるオーディオ・ヴィジュアル・プロジェクト作品『OPENING』 をリリース。そして2017年には『Horizon』、2019年には『Sunset』をリリース。収録曲は数千万再生を記録している。雄大で美しいアンビエント・ミュージックは幅広いリスナーに支持されている。


Lucrecia Daltが10/14にリリースする2020年の『No era sólida』以来となる新作にして、RVNG Intl.に移籍してから3作目となる新作アルバム『¡Ay!』からサード・シングル「Dicen」がリリース&MV公開

Photo credit Aina Climent

Photo credit Aina Climent

コロンビア出身で現在はドイツはベルリンをベースに活動しているエクスペリメンタル・アーティスト、Lucrecia Daltが10/14にリリースする2020年の『No era sólida』以来となる新作にして、RVNG Intl.に移籍してから3作目となる新作アルバム『¡Ay!』からサード・シングル「Dicen」がリリース、同時にミュージック・ビデオも公開されました。

「Dicen」のミュージック・ビデオはLucrecia Daltの分身プレタが、自分の体が水に溶けることを発見するという内容。
「まあ、プレタは自分の体が水に溶けることも知らなかったし、鏡文字で喋れることも知らなかったんだけどね。今回を含め、この部分に見られる未解決の謎は(純粋に化学的なものに過ぎないが)、「Triángulo del silencio」事件に分類される可能性が高いだろう。」とLucreciaはコメントし、
曲について「パンデミックの間、私はアップセッターズとハリー・ベラフォンテのカリプソアルバムをよく聴いていました。ベラフォンテのヴォーカルのハーモニー、「Return of Django」のテープ・ディストーションとフィーリング、これらすべてをボレロ・パターンに組み込み、さらにヴォーカルを操作して、これらの世界のいくつかの特質を一緒にしようとした結果がこの「Dicen」です。」

なお、ビデオはマヨルカで撮影され、Aina Climent(撮影)とLucrecia Daltによって制作されております。

 

Lucrecia Dalt New Single “Dicen” out now


Artist: Lucrecia Dalt
Title: Dicen
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital Single

Lucrecia Dalt – Dicen [Official Video]

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=6Nfy9GSk0vw

Created by Aina Climent and Lucrecia Dalt
Cinematography Aina Climent
Written by Lucrecia Dalt
Text intro by Miguel Prado and Lucrecia Dalt
Camera Aina Climent
Editor Lucrecia Dalt
Costume design Lucrecia Dalt
Colourist Lita Bosch

 

Lucrecia Dalt New Album “¡Ay!” 10/14 release


Artist: Lucrecia Dalt
Title: ¡Ay!
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Cat#: ARTPL-176
Format: CD / Digital

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック1曲収録
※解説・歌詞・対訳付き

Release Date: 2022.10.14
Price(CD): 2,200 yen + tax


コロンビア出身、ドイツはベルリンをベースに活動しているエクスペリメンタル・アーティスト、Lucrecia Daltの新作『¡Ay!』が完成
コロンビアで育った天性の感覚的な響きを、新しいアルバム「¡Ay!」で表現。伝統的な楽器編成が、冒険的な衝動とSF的な無時間性の瞑想に出会い、限界を超えた歓びを感じさせてくれる圧巻の傑作

Lucrecia Daltの作曲に対する内省的なアプローチは、2020年の魅惑的なアルバム『No era sólida』で初めて表面化し、『¡Ay!』では彼女が子供の頃に吸収した音楽ジャンルの無意識的なスペクトルを屈折させている。ボレロ、マンボ、サルサ、メレンゲなど、自身の幼少期を彩った宝物のようなサウンドとシンコペーションが本作で覚醒し、アルバムの輪郭を輝かせている。この音楽の直感的なメロディー構造は、記憶とモジュラー・シンセによって構築され、創作の原点となる蜃気楼へと導き、彼女が常に作りたかったアルバムへと到達させた。

『¡Ay!』は前作『No era sólida』や2018年のアルバム『Anticlines』で探求したように、簡単に定義されたエッジを拡散し、ダルトの特徴である機械的な歪みの暖かさでろ過された、豊かな音響テクスチャのティンクチャーである。アップライト・ベース、管楽器アンサンブル、魔術のような鮮やかなブラスが、放射状のリズムを横切って蒸留されたハーモニック・モチーフの煌めきを形成している。Lucreciaは友人でありコラボレーターのAlex Lázaroと緊密に協力し、スローダウンしたトゥンバオとボレロ・パーカッション・パターンの新しい形と色を開拓した。彼らは伝統的なドラムキットを分解し、コンガ、ボンゴ、テンプルブロック、ティンバレスなどを蛇行させ、ルクレシアの明晰なヴォーカルの束の中で踊るようにチューニングを施したのだ。

Lucreciaは、哲学者Miguel Pradoとの交換理論を通して作り上げたSF神話を、この幻覚的な時空の交錯の中に投影している。意識と無時間性への相互の関心から、ダルトは母国語であるスペイン語を駆使したシルキーな歌詞で、形而上学的な冒険の物語を召喚したのである。『¡Ay!』の豊かな音楽世界は、プレタと呼ばれる蒸発した死んだ皮膚から水圏で見つけた体を持ったエイリアンをぬるりと着陸させる。地質学や愛や時間といった地球上の指標と、時間を超越した存在である自分の状態とのコントラストをナビゲートしながら、私たちは彼女が初めて経験する封じ込めと落ち着きを追いかけていく。

この幻覚的な時間と空間の交差点に、Lucreciaは哲学者Miguel Pradoとの理論的交換を通じて表現されたSF神話を投影する。意識と無時間制への彼らの相互の関心は、彼女の母国語であるスペイン語のシルキーな歌詞を通して、Lucreciaによってキャストされた形而上学的なオデッセイを呼び起こした。『¡Ay!』の豊かな音世界は、蒸発した古い皮膚から水圏に集め体を構成したプレタと呼ばれるエイリアンの柔らかいが不明瞭な着陸場所を提供する。地質学や愛や時間といった地球上の指標と、時間を超越した存在である自分との対比をナビゲートしながら、彼女が初めて経験する封じ込めと冷静さを追っていく。

Lucreciaの高らかなボーカルを通して、この幽玄な存在の親密なモノローグが、アルバムの鮮やかな楽器アレンジメントに揺さぶられていく。トロピカルなリズムとSF的なストーリーの珍しい出会いを演出し、彼女の不定形のキャラクターを描き出し、恋愛ジャンルの予定調和にとらわれない愛を探求している。彼女はこのメロドラマ的な物語の弧に軽さとユーモアをもたらし、境界を抽象的な断片的な遺物に分割するために、再び慣習の制約を打ち破る。

『¡Ay!』は彼女の作品において新たな次元に踏み出すための挿入句であり、それは彼女の電子的啓示の遺産と彼女の音楽ソースのパノラマビューに到達した瞬間とを結びつけるものである。音と精神において『¡Ay!』は生まれ故郷と環境のチューニングを探求し、時間的封じ込めの呪縛を解き放つ。時間と地形の螺旋的な傾向を通して、彼女は始まりの場所に到達したのである。

摩訶不思議な中毒性を帯びた唯一無二ミステリアスなサウンドが新たな境地へと突入し、伝統的な楽器編成が、冒険的な衝動とSF的な無時間性の瞑想に出会い、限界を超えた歓びを感じさせてくれる圧巻の傑作。

このリリースの収益の一部は、コロンビアのチョコを拠点に、黒人フェミニズム、脱植民地主義、コミュニティに関するアフロ中心の解放教育を推進し、アクティビズム、自然保護、先祖のケアを奨励する女性たちが率いる民族間の組織、Fundación Mareiaに寄付されます。


TRACK LIST:

01. No tiempo
02. El Galatazó
03. Atemporal
04. Dicen
05. Contenida
06. La Desmesura
07. Gena
08. Bochinche
09. Enviada
10. Epílogo

+ボーナス・トラック収録予定

 

LUCRECIA DALT:

コロンビア出身で現在はベルリンに在住のエクスペリメンタル・アーティスト。哲学、映画、神話、未来のテクノロジーに影響を受けた実験的なエレクトロニック・ミュージックを制作している。2009年の『Congost』(その時の名義はSound of Lucrecia)など、彼女の初期のアルバムは歌詞と曲構成に重点が置かれていたが、2013年の『Syzygy』や2018年の『Anticlines』など近年の作品は、彼女の朧げなヴォーカルが流動的で異質なサウンドスケープに溶け込んだ、ぐっと抽象的でシュールなサウンドへとシフトしている。
かつてダルトは地質学を学び、土木技師として働いていたが、その後音楽の道に進むことを決めた。彼女の最初のリリースは、ファースト・ネームのLucreciaのみの名義でのアンビエント・シンセ・ポップ・アルバム『Acerca』で、2005年にコロンビアのコレクティヴ・シリーズからリリースされた。その後、2007年のEP『Like Being Home』をリリース。コロンビアの音楽シーンに限界を感じていた彼女は、より芸術的なキャリアを積むためにバルセロナに移住。そこでMonika Enterpriseの創始者であるGudrun Gutとの出会いを経て、Julia Holter、Liz Christine、Manekinekodと共に、『4 Women No Cry, Vol.3』に4曲を提供した。そして先述した『Congost 』をSound of Lucrecia名義で2009年にリリースし、後にフルネームで復刻された。
その後2011年にF.S. BlummとのコラボレーションによるデジタルEP『Cuatro Covers』をリリース。2012年にはダークでドリーミーな作品『Commotus』をHuman Ear Musicからリリースし、2013年にはさらにストレンジな作品『Syzygy』をリリース。2014年にはNicolas Jaar主宰のOther Peopleからセルフ・タイトルのEPがリリースされた。2015年からはベルリンに拠点を移し、ドイツのエクスペリメンタル・レーベルCare of Editionsから『Ou』と題した限定LPをリリース。その後、ダルトはインダストリアル・テクノ・デュオThese Hidden Handsが2016年に発表した12インチ『These Moments Dismantled』に客演している。2018年に現在のレーベルであるNYのRVNG Intl.に籍を移し『Anticlines』、続けて2020年には『No era sólida』を発表し、Pitchforkなど様々なメディアでも高い評価を得た。
ソロ音楽の範囲を超えて、学際的なコラボレーションをしており、彼女のサウンドワークは多くの没入型プロジェクトやオーディオヴィジュアル・プロジェクトに貢献している。サウンドトラックの制作も手掛けており、2021年に映画『Catábasis』(監督:Regina de Miguel)と『The Seed』(監督:Sam Walker)のオリジナル・スコアを作曲し、2022年にInvada RecordsとRVNG Intl.からリリースされたHBOシリーズ『The Baby』のスコアも作曲している。また、彼女のプロジェクトには、2018年にRegina de Miguel、Ania Nowakと共演したパフォーマンス『V.I.T.R.I.O.L.』、Mies van der Rohe Pavilion(Sonar Festival 2019)で発表したCamille Mandoki、Sarah Winters、Jordi Salvadó とのサウンドインスタレーション『Dazwischen』とベルリン植物園(CTM, 2020)で発表した『You Will Go Away One Day But I Will Not』と、Maria Thereza Alvesとの『Dazwischen』がある。また、最近、Aina Climent、Judit J. Ferrer、Miguel Pradoと共同でオーディオヴィジュアル・エッセイ『Pedis Possessio』(Jump Cut / CTM, 2022年)の制作を委託されている。


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